映画大好きそーやさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

永遠に罰され続けるオッペンハイマーという男の人生。
圧倒的IMAXレーザーGT体験の極地が詰まった1本でした。
ストーリーは、時系列が入れ替えられていたり、2軸のストーリーラインが同時に処理されていっ
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水をかけられた散水夫(1895年製作の映画)

3.4

元祖サイレントコメディ。
今見ても難なく笑える、手軽なコメディ作品でした。
少年?が水を撒いている散水夫のホースを踏んで、仕事の邪魔をするだけでこんなにも面白いものになるのかと、短い尺に対する満足度が
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

静寂、されど幸福。
ミニマムな物語ながら、映画らしい映画で感動しました。
映像の美しさ、音楽の豊かさ、主人公を取り巻く人々の力強さと、抜かりのない作りで、最後までゆったりと静かな作風でしたが、眠くなら
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すんドめ(2015年製作の映画)

1.6

※本レビューは後半、ネタバレを含む表現がございます。ご注意下さい!
人気ちょいエロラブコメ漫画の実写化、リメイクシリーズ1作目!
ドラマ版の出来が擁護できないレベルで酷かったため、逆に映画版はどうだっ
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VOID(2023年製作の映画)

3.3

喪失と時間の暴力性。
本作は、不慮の事故で友人を亡くした女子高校生の主人公が、その友人のことを忘れられないまま日常を過ごすお話です。
常に画面のどこかに不可解な存在が映り込んでいるような、絶妙な居心地
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洗浄(2023年製作の映画)

3.5

足りない若者の、満たされた皮肉。
『NN4444』の中で、1番クオリティの高い作品だったと思います。
ホラー映画の定番を地で行く序盤の展開には少々の不安がありましたが、以降の展開、転調にて、ひと味もふ
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Rat Tat Tat(2023年製作の映画)

2.8

見えない圧力の壁。
本作は、夫と共にとあるパーティーに出掛けた主人公が、謎の拍手に煽られながら恐怖体験に身を落としていくお話です。
『NN4444』として劇場公開された際に本作を観たのですが、ルックや
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ラ・シオタ駅への列車の到着(1895年製作の映画)

2.4

「映画」の到来に重なる、列車の到着。
『工場の出口』に並ぶ、「映画」の歴史幕開け作品群の1つです。
正直に言うと、『工場の出口』よりは語る意味がないように思う作品でした。
というのも、『工場の出口』以
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(2023年製作の映画)

3.2

逃げ場のない環境下における、「犬」の咆哮。
主人公である楓(小川あん)は、職場にも自宅にも自分をわかってくれる人はおらず、毒親に育てられたことから起因する自己肯定感の低さも相まって、人生に言い得ない圧
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工場の出口(1895年製作の映画)

2.5

これぞ、「映画」の始まり。
本作を起源に紡がれた130年の歴史の重さを加味すると、どう評価していいのか分かりません。
映像としては、門が開いて沢山の人が出てきて閉まるだけと、大層な内容ではありません。
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NN4444(2024年製作の映画)

3.5

新進気鋭の映画レーベルが放つ、不条理ホラーオムニバス!
結論から言うと、まだ荒削りな部分も多かったですが、雰囲気や質感はとても良く、関わった4人の監督の今後が楽しみになる作品でした。
どの話も奇妙かつ
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ブルーイマジン(2024年製作の映画)

3.6

性加害、ハラスメント被害者の功罪。
上映最終日にギリギリ滑り込みで鑑賞できた作品です。
結論から言うと、切り込んだテーマ性の良さは買いますが、全体としては微妙な出来でした。
性加害、性暴力は昨今のメジ
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.7

裏切りとケレン味に満ち溢れた、スナックスパイアクション!
本作は人気スパイ小説『アーガイル』を手掛ける作家エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)が、スパイを自称するエイダン(サム・ロックウェ
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猫の集会(2007年製作の映画)

1.8

猫による密かな企み。
本作は、完全に初見の作品でした。
もし猫が自我(と言うより、想像性、イマジネーションと言った方が、本作にはマッチしているかもしれません)をもっていたら、どんなことを考えている(脳
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

本レビューをもってして、レビュー総本数200本を突破致しました!(本日、4月16日は1年前にレビュー投稿を開始した日でもあり、偶然にも記念が重なることとなりました。嬉しさも3割増な気がしますね)
皆さ
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鴨が好き(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

孤独な少女が会得した、唯一の気持ちの宥め方。
皆さん、また時間が経ってしまいました。
短編であればすぐに書けるだろうと、軽い気持ちで本作を観て絶望しました。
イマジネーションをそのまま具現化したような
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RENT/レント(2005年製作の映画)

3.6

525,600分の計り方。
久しぶりのミュージカル映画かつ、YouTuberや俳優として活躍するかいばしらさんの好きな映画ということで、GEOで見つけて即借り、翌日鑑賞というスピード感で観たのですが、
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

〈2024/4/9加筆修正〉
後世の映画監督に多大な影響を与えた、イングマール・ベルイマンの伝説的1本。
大変お待たせ致しました。
本レビューはインフルエンザA型で苦しむ前からずっと書こう書こうと思っ
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野いちご(1957年製作の映画)

4.5

脆く惨めな人生の受容と、ささやかな実り。
実は水面下でイングマール・ベルイマンマラソンをしていたのですが、なかなか言葉がまとまらず今の今まで観たっきりの状態になっていました。
現段階でも完全に理解でき
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ハロー!ブランニューワールド(2020年製作の映画)

3.7

YouTube動画アプローチの、お手軽タイムループもの!
話題になっていたため、公開して間もない頃に1度観ていたのですが、このFilmarksに登録されていることを知り改めて鑑賞させて頂きました。
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.4

同じ惑星、同じ時間、違う場所にて展開されていく、傑作オムニバスフィルム!
こちらも『ホゾを咬む』同様、長い間温めてきた作品でした。
評価も、オムニバス形式ということもあって悩みに悩みましたが、個人的傑
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ホゾを咬む(2023年製作の映画)

3.4

愛の終着点にて見えるもの。
昨年、公開して間もない本作を、舞台挨拶付きの上映回で観たままずっと放置しておりました。
どこからどんな風に書くべきかが定まらず、今日まで筆が動くことはありませんでした。
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パレード(2024年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

〈2024/3/3加筆修正〉
ユーロライブにて開催された、『パレード』配信記念 キャスト登壇付き試写会で鑑賞しました!
Netflix映画ということもあってか、会場がいつも以上に豪華に飾り付けられてい
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ジ・オーシャン・ホップ(1927年製作の映画)

3.2

新機軸を展開してみせた、オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットシリーズ6作目!
本作は、オズワルドが大陸横断飛行大会に出場するお話です。
いつもながらの遊びのあるアニメーションは健在なのですが、箇所箇所で
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.4

感動の赴くままに走れ。
本作は、トーキング・ヘッズのライブ映像を編集し、繋ぎ合わせた作品です。
私は贅沢にもIMAXレーザーで観させて頂きましたが、本当にかけがえのない劇場体験ができました!
これまで
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ザ・メカニカル・カウ(1927年製作の映画)

3.4

物の特性を活かしつつ、特権的作風を全面に押し出した、オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットシリーズ3作目!
本作は、機械である牛とオズワルドとの交流、そしてガールフレンドとのロマンス(定期)を描いたお話で
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ストリートダンサー(2020年製作の映画)

3.7

Fan’s Voice独占オンライン最速試写会にて、一足先に観させて頂きました!
王道×社会派エンタメダンスバトル!
本作は、ダンスバトルを主軸に展開するという、インド映画の最終回的な作品です。
最初
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グレイト・ガンズ(1927年製作の映画)

3.2

アニメーションの可能性を押し広げた、オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットシリーズ4作目!
本作は、オズワルドが出兵し、戦場でドタバタ劇を繰り広げるお話です。
現代の価値観から観ているということもあります
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.7

Filmarks試写会にて、お先に鑑賞させて頂きました!
絶望的な運命、その果てに生まれるべくして生まれたダークヒーロー。
本作は、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じるダグラスが、唯一自分を愛してく
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オー、ティーチャー(1927年製作の映画)

3.1

〈2024/2/29加筆修正〉
固定観念破壊系アニメーション、オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットシリーズ2作目!
本作は、ガールフレンドとイチャイチャしたいオズワルドが恋敵に邪魔されながらも、己の想い
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.6

Fan’s Voice独占最速試写会にて鑑賞させて頂きました。
エンタメ的アプローチが光る、フェミニズム入門映画。
本作は人工妊娠中絶が違法であった1960年代のアメリカ、シカゴで実際に活動していた、
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Candy.zip(2017年製作の映画)

3.4

美味しい飴を作るために。
かなり前に観ていましたが、レビューするタイミングを見失っておりました。
本作は、『マイリトルゴート』のような鋭いテーマ性もありませんし、『あたしだけをみて』のような物語におけ
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

4.1

血によって導かれた、混沌たるボーイ・ミーツ・バンパイア。
物語シリーズには1度も触れたことがなかったのですが、全編に渡る凝りに凝ったアニメーションによってなんの問題もなく楽しませてもらえました。
アル
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

最も美しく、最も奇妙な、怪物ベラによる冒険譚!
2024年、のっけからとんでもない怪作を観ることとなり、この先大丈夫か!?と心配になる出来でした。1本の作品として、本当に素晴らしかったです!
ルック、
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

孤爪研磨から見た、ゴミ捨て場の決戦。
『ハイキュー!!』ファンとして公開を心待ちにしていた作品だったので、TOHOシネマズ日比谷の初日初回IMAXにて見届けて参りました。
原作漫画は読破(+n周)し、
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

静かに、でも真っ向から己を生きているケイコの姿。
『夜明けのすべて』が合わなかったため、国内外から高い評価を受けた本作で三宅唱監督適正があるのか否かを確かめました。
結果、こちらは大満足の出来で、『夜
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