映画大好きそーやさん

すんドめの映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

すんドめ(2015年製作の映画)
1.6
※本レビューは後半、ネタバレを含む表現がございます。ご注意下さい!
人気ちょいエロラブコメ漫画の実写化、リメイクシリーズ1作目!
ドラマ版の出来が擁護できないレベルで酷かったため、逆に映画版はどうだったのだろうかと気になり、鑑賞してみました。
リメイク前の最初のシリーズをAmazon Primeで探したのですが見つからなかったため、仕方なくリメイク版(2回目)の方を観ることにしました。
ドラマ版と比較して鑑賞した結果、こちらもこちらで褒められた作品ではないながらも、ドラマ版よりは断然観やすく映像としてのクオリティも高かったです。
ドラマ版とは、少しずつというか、筋や登場キャラクター含め大分と異なっており、全く別物として楽しむこととなりました。
本作、お恥ずかしながら高頻度で声を出して笑いながら観てしまいました。
好みも少なからず反映されているとは思いますが、とはいえ私も客観的な視点を忘れず観ることは意識しているため、信用して頂けると幸いです。
主人公のヒロインに対する絶対服従精神は良い笑いの緩急を生んでいて、何か不都合な頼み事をされた際、少しヒロインに押されただけでほぼほぼ悩む時間を設けず「やりましょう」と受け入れる様はさながら芸人さんの間とも近しく、かなり笑ってしまいました。
また、巨乳でギャルのキャラクターが中盤以降物語を引っ張っていくのですが、そのキャラクターがとにかく個性的で、壊滅的な演技を帳消しにする、唐突な暴力とIQ3にでもなったかのような大声で、全てをもっていかれてしまいました。
ボクシングをやっているという設定があるらしく、全然おふざけでもいいのに、惨たらしく、痛々しく殴っているのがテンション感のアンバランスさを覚えさせ、また言いがかりから来る暴力という意味での理不尽さも併せて、とても面白かったです。
急な大声はそれまでの他の俳優の演技を無視したものとなっていて、そのことを知ってか知らずか一声出すだけに留まらず、連続して同じ声量で声を上げているのも、おかしくておかしくて仕方ありませんでした。
また、フェティシズムやエロティシズムに満ちたシーンはドラマ版よりは抑え目でしたが、しっかり制作側が見せたい画に関してはねっとりカメラワークが健在でした。
恐らくこのレビューを読んで、作品を観に行こうと思う方は少ないでしょうから、ネタバレ等は気にせず書いていきますが、本作で特に力の入っていた紳士シークエンスは、放尿音聴きシークエンスと鎖骨噛みシークエンスでした。
詳細は当然省きます。時間を無駄にしてもいいよという方だけ、Amazon Primeで観てきて下さい!
その2つのシーンからは、制作陣の気概を強く感じました。
ここからは、悪いところを列挙していきます。なんなら、こっちの方がメインまでありますね。
では、ざっとまとめていきます!
映画の時系列通りにいくと、まずとある罪を犯し、浪漫倶楽部を退部することになった前部長に対して行われる、「出てって下さい」コールが長すぎる問題が発生し、それからヒロインの浪漫倶楽部に入部する動機が弱いこと、髭面の高校生がいてリアリティが明らかに欠如していることが立て続けに気になっていきます。
義務的なパンツの紐解きを経て、クネクネ演技の虚無感に苛まれ、必要のないヒロインの家シーンに辟易させられます。
そして、1番大きなものとして、ギャルの我儘(浪漫倶楽部の面々の自業自得でもある)から校長室のソファを盗むことになるのですが、結局最後まで盗んだにも関わらずお咎めなしで日常が続いているという、何それどんなホラー!?状態で幕を閉じていく怖さ等々、挙げ出せばキリがないほど悪い点は出てきます。
これだけ書けば、本作のヤバさは伝わったかと思います。
総じて、丁寧に作られている部分も見受けられたものの、脚本や演出の粗がどうしても気にならざるを得ない1本でした!
皆さん、TLを汚してしまい、申し訳ございませんでした!!