mhさんの映画レビュー・感想・評価

mh

mh

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

どうかというとうるさがたのみなさんは否定的な感想持つみたいなので、じゃあ、おれもそっちかなぁと思ってたのに予想に反して面白かった。
・主人公の動機づけがかなりの牽強付会。
・すべてにおいて掘り下げない
>>続きを読む

艦隊を追って(1936年製作の映画)

-

フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのミュージカル映画。
ふたつのカップルが誤解したり仲直りしたりする。
1936年ということはWW2の前、ベルリンオリンピックの時ですね。
ミュージカル映画を追
>>続きを読む

天国への階段(1946年製作の映画)

-

WW2終戦間もないイギリスで作られたいっぷう変わった戦争映画。
・めちゃっこいいOPシークエンス
・カラー映画が出始めのころの映画で、カラー(現実)とモノクロ(死後の世界)を使い分けるという画期的アイ
>>続きを読む

栄光の日々(1945年製作の映画)

-

ローマ解放にいたるイタリアのパルチザンの闘いを、フォッセ・アルデアティーネの虐殺事件と、それにまつわる裁判。そして、ファシズム幹部の処刑などと共に紹介するドキュメンタリー作品。
埋まっていた遺体を発掘
>>続きを読む

若き魂の記録 七つボタン(1955年製作の映画)

-

軍事教練を題材にした映画には、戦前だとプロパガンダで、戦後は反戦というテーマが付与される。これは後者の中の一本。
中盤までの予科練生活の再現が素晴らしかった。実際の兵学校を撮影した、戦中のプロパガンダ
>>続きを読む

キューブリックに魅せられた男(2017年製作の映画)

-

極端なエピソードを聞き出すことでキューブリックにせまるドキュメンタリーでありながらその取材対象もとんでもない才能を持っているというひと粒で二度美味しいドキュメンタリー。
「ハーブアンドドロシー」見てて
>>続きを読む

シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

-

反アパルトヘイト(特にアフリカーナ―の若者たち)のアンセムになったミュージシャンの足跡をたどるドキュメンタリー。
売れずに終わったミュージシャンだが、異国の地で大ヒットしていたという、奇跡のような状況
>>続きを読む

最後の突撃(1957年製作の映画)

-

玉砕したはずの部隊が生きこのっていたので、それは困るから、あくまで自発的にもう一度玉砕するかもしくは自決するか説得にしにいく話。
本隊から派遣された参謀が、圧迫面接で士官を追い詰めていくのがなんともデ
>>続きを読む

ボーイズ・イン・ザ・ボート ~若者たちが託した夢(2023年製作の映画)

-

ベルリン・オリンピックのボート競技で金メダルを獲得したのはアメリカ・ワシントン大学の二軍チームだったという史実が元ネタのスポーツもの。
俳優さんも、コスチュームデザインも、話の展開もすべてがスマート。
>>続きを読む

ウィンター・ウォー(2017年製作の映画)

-

WW2ヨーロッパ西部戦線におけるノルトヴェント作戦もしくはコルマールの戦いあたりをモチーフにしたフランスの戦争映画。
・寒冷地の戦闘。
・アルザス解放につながる戦果。
・兄弟が敵同士となって戦う様子。
>>続きを読む

浅草の灯 踊子物語(1964年製作の映画)

-

浅草オペラまわりの群像劇。
関東大震災が起こる前のムーブメント――浅草オペラの隆盛は、現代のアイドルグループや地下アイドルの流行にそっくりといわれても、ピンとこない=イメージがわかないこともあって再生
>>続きを読む

ブラドック/地獄のヒーロー3(1988年製作の映画)

-

シリーズ三作目。
主人公は固定だけど話はつながっておらず、それぞれパラレルワールドになっている。三作目ともなるとミッシングインアクション(MIA 戦闘中行方不明になった兵士)はなにも関係ない。
時代的
>>続きを読む

愛と死をみつめて(1964年製作の映画)

-

当時のベストセラーの映画化で難病もの。
構成がひねってあったり、設定に凝ってたりといった難病ものの中にあって、あまりにも直球ストライクの展開で話には感動できる反面、映画としてはあまり面白くない。
とは
>>続きを読む

遠い夜明け(1987年製作の映画)

-

反アパルトヘイト活動家スティーブビゴの半生と、その伝記を出版したイギリスのジャーナリストが題材。
時代的にはマンデラさんがまだ捕まってない頃に作られた映画で、世界的な世論(アパルトヘイト反対)の形成に
>>続きを読む

カンサス騎兵隊(1940年製作の映画)

-

テロリストの鎮圧で活躍したアメリカ陸軍士官学校卒の面々という体裁なんだけど、
・南北戦争がはじまるきっかけになった出来事のひとつ。
・南軍よりのスタンス。
・敵は奴隷解放運動のリーダー。
と、現代にい
>>続きを読む

佳人(1958年製作の映画)

-

純愛ものかと思いきや、とある美しい女性の一生というコンセプトだった。
・足が悪く自分では動けない主人公。
・ヒロイン(男のほう)は出兵、復員。
・主人公が受けている変態行為(セクハラ)と、日常的なパワ
>>続きを読む

絶唱(1958年製作の映画)

-

いろいろつめこんであるけど表面的には王道の純愛ものになっているすごい文芸作品。
原作者は貧農の出で、共産主義系の運動もしていたひと(全日本無産者芸術連盟にいたとのこと)。そんな背景をしっていると、この
>>続きを読む

男の闘い(1969年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

1876 年アメリカ・ペンシルベニア州の炭鉱が舞台。アイルランド系アメリカ人で構成された秘密結社による原始的な労働運動が題材。
原題は「モリー・マグワイアズ」でそれが秘密結社の名前。たぶんこれはツイン
>>続きを読む

失はれた地平線(1937年製作の映画)

-

理想郷にたどり着いてしまった一行を追っかけた冒険映画。
混迷極める中国から飛行機を使って待避すると、機はハイジャックされており山奥に墜落する。
助けられた先は、寿命は伸びるし、悪い心は清められる不思議
>>続きを読む

薔薇は何故紅い/薔薇はなぜ紅い(1935年製作の映画)

-

「風と共に去りぬ」よりも前に、南北戦争の南軍視点をやってのけた戦争映画。
南軍側の富農だけど、奴隷たちとの関係が良好という特殊な条件で、南北戦争以前の平和な世界をノスタルジックに描いている。
それが戦
>>続きを読む

悪魔の発明(1957年製作の映画)

-

1958年にアニメーションと実写のハイブリッドを実現しただけでもすごいのに、さらに独創的な世界観を乗っけることに成功したカレル・ゼマンの代表作。
話がシンプルで画面に集中できてよかったけど、これは、シ
>>続きを読む

執炎(1964年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

日活の文芸路線を代表するかのような一作で終始ビビりまくってた。
足の切断を免れて奇跡的に回復したら、そのせいでまた徴兵に取られるという展開が素晴らしい。(これはまあ原作の話だけど)戦争の理不尽さ、残酷
>>続きを読む

愛と死の記録(1966年製作の映画)

-

大ヒットした難病もの「愛と死をみつめて(1964)」と同じ路線を狙った日活のメロドラマ。
・今度の病気は原爆病と、社会派要素あり。
・吉永小百合は続投。
・浜田光夫アウト、渡哲也イン。
・蔵原惟繕監督
>>続きを読む

エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事(1993年製作の映画)

-

南北戦争が終わってすぐくらいのアメリカ・ニューヨークの上流階級社会を舞台にしたラブロマンス。
ヨーロッパの上流階級との関係が密接であることとか、ゴシップ・スキャンダルが命取りであることとか、男女間の純
>>続きを読む

筑波海軍航空隊(2015年製作の映画)

-

神風特別航空隊の生き残りのかたに2015年ごろ取材したドキュメンタリー。
インタビューを受けてるみなさんは90歳を越えていたので、いまはもう鬼籍に入られているかもしれない。
彼らはエリート中のエリート
>>続きを読む

活きる(1994年製作の映画)

5.0

国共内戦から文化大革命まで切り取った中国の庶民のドラマ。
最近よくある中国の近現代史をノワールフィルム風味に塗り替えようという気風とはかけ離れた、あくまでリアルな地方描写が素晴らしい。
高等遊民が身代
>>続きを読む

青春を返せ(1963年製作の映画)

-

冤罪を題材にしたメロドラマ。
途中までは倒叙ものミステリーとして楽しめるものの、終盤になったら完全にメロドラマになって急速につまらなくなる。
病院で死にそうになってるところをBGMで盛り上げるタイプの
>>続きを読む

キューブリックに愛された男(2016年製作の映画)

-

キューブリックに三十年仕えた運転手兼雑用係のイタリア人へのインタビュードキュメンタリーを通してスタンリー・キューブリックに迫るという企画。
ひとの良さそうなインタビューイごしに、キューブリックのパワフ
>>続きを読む

嵐来たり去る(1967年製作の映画)

-

日活の任侠もの✕裕次郎もの。
東映の任侠ものはけっこう履修済みながら、ほかの映画会社のそれはほとんど見てないという偏った状態で臨んだ結果、めちゃ良かった。
・忖度抜きでかっこいいこの頃の裕次郎。
・東
>>続きを読む

野のユリ(1963年製作の映画)

-

宗教が切り口のハートフルコメデイ。
時代は明確になってないけど、ヒトラーについての言及もある。おそらく公開当時の現代が舞台。教会を建てようとしているドイツからの移民と、それに付き合うひとのいい青年の交
>>続きを読む

ウォー・ドッグス(2016年製作の映画)

-

「ロード・オブ・ウォー(2005)」とか「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007)」とか、それ系統の戦争映画の変わり種。
インディペンデント系の武器商人で成り上がって、ゆくゆく大事件を起こす実話を
>>続きを読む

戦争と人間 第三部 完結篇(1973年製作の映画)

-

路線変更と予算削減でとうとうメロドラマになってしまったんだけど、その結果ちょっと持ち直した三部作の完結編。
関東軍が中国で行った虐殺のくだりなど、北朝鮮のプロパガンダ映画も真っ青の極悪非道っぷりで、リ
>>続きを読む

1944 サイパン攻防戦80年目の真実(2022年製作の映画)

-

なんでサイパン島の戦いを題材にしたのか意味がわからないB級戦争映画。
スタッフたちは調べたら死ぬ病にかかってるとしか思えないほど、ミリタリー考証、歴史考証がてきとう。
日本兵が攻める側、残党狩りをして
>>続きを読む

戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河(1971年製作の映画)

-

4000本記念ということで大物戦争映画の視聴を再開。
財閥サイドと庶民サイド、それぞれの戦争を描いていた第一部からいってん、第二部は完全なる赤色ドラマ。原作五味川純平だし監督山本薩夫なのでまあそりゃそ
>>続きを読む

プロフェッショナル(1966年製作の映画)

-

「七人の侍」タイプのエンタメ西部劇。
メキシコ革命に失敗した連中という設定が物語を貫いてる。
さらわれた妻を助け出すために雇われた主人公たちなんだけど、自分の夫から反政府運動の活動資金をひきだそうとす
>>続きを読む

if もしも・・・(1968年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

イギリスのパブリックスクールが舞台の青春群像劇。
・伝統のある全寮制学校。
・全寮制学校の日常生活。
・上級生/下級生との関係。
・マルコム・マクダウェル(デビュー作!)の魅力。
こんなあたりだけでも
>>続きを読む

>|