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ボーイズ・イン・ザ・ボート ~若者たちが託した夢のmhのレビュー・感想・評価

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ベルリン・オリンピックのボート競技で金メダルを獲得したのはアメリカ・ワシントン大学の二軍チームだったという史実が元ネタのスポーツもの。
俳優さんも、コスチュームデザインも、話の展開もすべてがスマート。
1936年のベルリン・オリンピックだったらあってもおかしくないレニ・リーフェンシュタールのくだりはばっさりカット。なもんでもちろんシュペーアにもノータッチ。唯一、ジェシー・オーエンスだけはさらっと触れる。
大きな挫折ななく、すごい努力したわけでもなく、どんどん勝っていくわれらが二軍チーム。いやがらせもゼロだったので、カタルシスは当然のように少なかった。
それでも十分面白いんだから、映画っつーのはよくわからんよね。
優生思想とか、ユダヤ人迫害とかまったく出てこないけど、優勝したときにスカッとするためだけにヒトラーも登場する。
こんな現代的かつ、クレバーなスポーツものは初めて見たレベルでした。
客車に乗って観戦するのとか、十万人集まるのとか、当時のボート競技の人気もわかって良かった。
なんでもかんでもすべてを詰め込んだジェシー・オーエンスがモチーフの映画「栄光のランナー 1936ベルリン(2016)」とは真逆で、すべてを削ぎ落としてできたエンタメ映画って感じでした。
面白かった!
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