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戦争と人間 第三部 完結篇のmhのレビュー・感想・評価

戦争と人間 第三部 完結篇(1973年製作の映画)
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路線変更と予算削減でとうとうメロドラマになってしまったんだけど、その結果ちょっと持ち直した三部作の完結編。
関東軍が中国で行った虐殺のくだりなど、北朝鮮のプロパガンダ映画も真っ青の極悪非道っぷりで、リアリティに乏しいのがもったいなかった。
基本左寄りなのは(監督山本薩夫だから)まあしかたないと思うんだけど、吉永小百合に反体制側の役をやらせて、それを是とした当時の社会状況のほうが興味深い。
1972年にあさま山荘事件でちょうどその頃か。なるほど。
モスフィルム製の戦争大作「ヨーロッパの解放」を撮影中のユーリー・オーゼロフ監督にも協力してもらってる。ソ連にパイプがあるってあたり、ガチ感あっていいね。
ノモンハン事件の終結でエンド。
日米開戦はまだまだ先という時系列だったんだけど、当初の予定では4部作で東京裁判で裁かれる伍代財閥が締めくくりだったのだそうだ。うわーすごいみたいー。
意外な展開が多くて2よりも楽しめた。
世の中的には1>2>3みたいだけど、個人的には1>3>2でした。
面白かった!
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