KnightsofOdessaさんの映画レビュー・感想・評価 - 59ページ目

KnightsofOdessa

KnightsofOdessa

映画(2270)
ドラマ(19)
アニメ(0)

嘆きの天使(1930年製作の映画)

2.5

[沼に嵌って自滅する純真無垢なおじさんの話] 50点

代表作を外して見ることに定評のある私だが、そろそろスタンバーグの代表作は押さえておこうを思う。ハリウッドでデビューしたスタンバーグがドイツの敏腕
>>続きを読む

オペラ座の怪人(1925年製作の映画)

2.0

No.29[チェイニーにしてはメイク頼りだからキャリアベストって呼ぶの止めたげて] 40点

ルルーの原作は遠い昔に読んでいたからボーッと見ていたら、チェイニーのメイクとでかいセット以外に褒めるべきと
>>続きを読む

ナポレオン(1927年製作の映画)

3.5

No.37[フランス革命好きには堪らないガンスの集大成、愛国心の氾濫とノロケ話] 70点

フランス革命が大好きな私にとっては最高の題材で、深夜1時にカミーユ・デムーランの登場を確認して勝手に盛り上が
>>続きを読む

紐育の波止場(1928年製作の映画)

2.0

No.42[中間字幕で会話すんなや] 40点

スタンバーグは生粋のドイツ人だが、幼い頃からアメリカに居たためデビューはアメリカだった。そしてハリウッド初のギャング映画「暗黒街」で頭角を現した彼は本作
>>続きを読む

嵐の孤児(1921年製作の映画)

3.5

No.10[グリフィスの集大成であり最高傑作、グリフィスと黎明期のハリウッド⑤] 70点

グリフィス映画の最高到達点であり、ギッシュ姉妹主演の社会規範(今回は階級間の恋愛)に潰される薄幸少女ものに歴
>>続きを読む

東への道(1920年製作の映画)

3.5

No.9[グリフィス、ギッシュ虐め過ぎじゃね、グリフィスと黎明期のハリウッド④] 70点

ギッシュを中心に据えた有名な作品群でも、社会規範(今回はキリスト教的な"一夫一妻制")に殺されかける薄幸少女
>>続きを読む

散り行く花(1919年製作の映画)

3.0

No.6[最も哀しい笑顔を浮かべ花は散って行った、グリフィスと黎明期のハリウッド③] 60点

そろそろグリフィス的演出にも慣れ始めたマラソン三作目。珍しくラスト・ミニッツ・レスキューが間に合わなかっ
>>続きを読む

イントレランス(1916年製作の映画)

4.0

No.5[愛と慈悲が悪と不寛容に挑んだ戦いの記録] 80点

グリフィスマラソンっていきなり3時間映画が2つもあって辛い。しかし「國民の創生」の苛烈さから考えると、本作品の"隣人愛"推しは可愛いものさ
>>続きを読む

國民の創生(1915年製作の映画)

2.5

[映画史上に残り続ける莫大な正の遺産と負の遺産] 50点

思考実験をしよう。"歴史も自分の肌の色も知らない"人間を用意して鑑賞させた場合、本作品を高評価するか。答えは否だろう。それほどまでに本作品の
>>続きを読む

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

2.5

No.365[邦題だけは気に入った、パウエル=プレスバーガー映画祭①] 50点

少し前に見てたのだが、どうも気に入らず放置していた。評価も固まってきたので書いてみようと思う。初パウエルに彼の爆死作を
>>続きを読む

レディ・イヴ(1941年製作の映画)

4.2

[失楽園で男が手に入れたものとは?] 84点

スクリプト重視かつスクリューボール・コメディの旗手でそこにスラップスティックを入れてくるスタージェスは、私との相性が最強だということを「サリヴァンの旅」
>>続きを読む

アジアの嵐(1928年製作の映画)

2.0

No.45[小さな嵐がやがて巨悪の大樹をなぎ倒すが如く] 40点

サイレント映画を期待したのだが、なぜかサウンド版を見ていた。サウンドありきで作られたわけではない映画をサウンド付きで見る時の感情って
>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

5.0

No.690[All work and no play makes Jack a dull boy.] 100点

All work and no play makes Jack a dull boy
>>続きを読む

DOG STAR MAN [完全版](1961年製作の映画)

2.5

No.384[どこの洗脳映画だよ] 50点

洗脳映画ってこういうイメージ。流石に意味不明だが、途中突然フワッと出てきたスカートの女性の後ろ姿が忘れられない。第一章から第四章は春夏秋冬と人生の生きる過
>>続きを読む

グレイ・ガーデンズ ふたりのイディ(2006年製作の映画)

2.5

[本作品の見方が分かってしまった] 50点

前作「グレイ・ガーデンズ」を見た私は続編である本作品のチケットを買ったのを後悔した。親子喧嘩をもう90分見ることになるだろうと思ったからだ。そして、その不
>>続きを読む

グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

3.7

[過去に生きる大クセ親子の長い長い親子喧嘩] 74点

見終わってすぐに書いてるにも関わらず、既に"五月蝿い"以外の感情は忘れ去ってしまったが、本作品がカルト映画とされているのは非常に理解できる。共感
>>続きを読む

Heaven and Earth Magic(原題)(1962年製作の映画)

4.5

No.406[パイソンズのOPアニメが長くなった感じ] 90点

パイソンズのオープニングやシュヴァンクマイエル的な趣の実験アニメ映画で、話の筋は意味不明だが、謎の心地よさを誇るBGM映画。スミスは異
>>続きを読む

逮捕命令(1954年製作の映画)

4.0

No.291[痛烈なるマッカーシズムへの皮肉、権力へ盲目になり"正義"を見失う人々] 80点

「牛泥棒」や「真昼の決闘」に似た所謂"社会派"西部劇であり、それらの内包するメッセージと類似している。特
>>続きを読む

燃え上がる生物(1963年製作の映画)

1.5

No.405[小学生レベルの下ネタ→女装の男がキャストを復活させる話、生物は燃えない] 30点

先程の「ブロンド・コブラ」主演ジャック・スミスの監督作。倉庫の在庫フィルムで撮ったせいで画質は最悪。ま
>>続きを読む

ブロンド・コブラ(1963年製作の映画)

2.0

No.414[内輪受け系アングラ映画、でもラストだけ面白いから許す] 40点

身近にいる面白い奴を主演に撮ったみたいな趣の映画。私の知らないとこ、つまりアンダーグラウンドでやってるだけなら良いのだが
>>続きを読む

過去を逃れて(1947年製作の映画)

4.5

[素敵な悪女の殺し方] 90点

毎度のことながらノワール映画を全然見ていないせいで本作品が本流にいるのか異端にいるのかすら分からないが、中々興味深い作品だった。そして、より意味が分からないのが本作品
>>続きを読む

バグダッドの盗賊(1924年製作の映画)

3.4

No.24[お遣いクエストとラスト・ミニッツ・レスキュー、サイレント痛快剣戟映画] 69点

グリフィスが作り上げた"ラスト・ミニッツ・レスキュー"の文法に則った古典的な剣戟映画であり、元祖アクション
>>続きを読む

アメリカ帝国の滅亡(1986年製作の映画)

1.5

No.742[帝国の衰退はイズムの時代が遺した悪夢(らしい)] 30点

昔「みなさん、さようなら」のDVDに入っていたアルカンのインタビューを見ていると、彼は質問を完全無視して本作品との連続性につい
>>続きを読む

四十二番街(1933年製作の映画)

3.5

[ハリウッドミュージカルの聖典、成就したアメリカンドリーム] 70点

ミュージカルが嫌いと100回は書いている気がするが、曲がハマれば高評価出すという超適当なジャンルでもあるせいか、案外平均点は高か
>>続きを読む

グロムダールの花嫁(1926年製作の映画)

4.5

[監督八作目の愛すべき"小さな愛"の物語、ドライヤー未公開サイレント①] 90点

ドライヤーが好きすぎて堪らない人間からすれば、彼の少ない作品群を先に見てしまうか後までとっておくか非常に悩ましいとこ
>>続きを読む

ビッグ・パレード(1925年製作の映画)

3.0

No.26[元祖"王道"ブロックバスター映画、戦闘シーンのための映画] 60点

どうもヴィダーとは相性があまり宜しくないと気付き始めた今日此の頃、彼の最も有名な作品かもしれない本作品はハリウッド最初
>>続きを読む

The Story of the Kelly Gang(原題)(1906年製作の映画)

3.0

[世界初の長編映画はオーストラリアで作られていた] 60点

1906年に作られた世界初の長編映画と言われており、70分の映画と記録されているがフィルムはかなり散逸しており、ポスターやスチールで再構成
>>続きを読む

牧師の未亡人(1920年製作の映画)

3.0

[やっと牧師になれたのに、その条件は前の牧師の未亡人(婆さん)と結婚すること?!、ドライヤー未公開サイレント②] 60点

ドライヤー監督二作目。どんな厳つい映画かと思ったら、彼の作品群の中でも貴重な
>>続きを読む

沈黙(1962年製作の映画)

5.0

[言語物語理解総てを超越した最も"純然たる"映画、神の沈黙三部作③] 100点(ATB1位)

私は本作品について語るつもりはない。グンネル・リンドブロム主演の映画ってだけでも満足だが、ベルイマンは言
>>続きを読む

冬の光(1962年製作の映画)

3.5

[形骸化した宗教に神は宿るのか、神の沈黙三部作②] 70点

神の沈黙三部作の中で唯一円盤化されている本作品をわざわざ映画館で見る輩は少なかった。そして私は持っているにも関わらず映画館で見てしまった。
>>続きを読む

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

5.0

No.379[ついにカーリンは神となり得たのか、神の沈黙三部作①] 100点(ATB)

汎神論信者としてはキリスト教的な一神=ヤハウェについて理解することは出来ても共感することは永久に出来ない気もす
>>続きを読む

一緒に老けるわけじゃない/私たちは一緒に年を取ることはない(1972年製作の映画)

4.9

[非線形な共依存愛情が行き着く先は?、モーリス・ピアラはゲス野郎②] 99点(OoC)

遠い昔にジョベールを知り、その次にピアラを知り、確かピアラのパンフレットに記載があった本作品を知るのに時間は掛
>>続きを読む

Loulou(1980年製作の映画)

2.0

No.666[セックスに直結した愛情の終焉、モーリス・ピアラはゲス野郎①] 40点

本国フランスでは"巨匠"扱いされているピアラだが、私は「愛の記念に」しか見たことがない。そしてサンドリーヌ・ボネー
>>続きを読む

売られ行く魂(1923年製作の映画)

3.0

[ハリウッドの意地とプライドと自己擁護、"魂を売った"感じがしないのは気のせい?] 60点

ハリウッド最初期の内幕ものでチャップリン(「巴里の女性」撮影風景)やシュトロハイム(「グリード」撮影風景)
>>続きを読む

インゲボルグ・ホルム(1913年製作の映画)

3.0

[「イントレランス」の原点、社会制度の壁に潰された不幸な母親の受難] 60点

やっと追加されたぜ。シェストレム最初期の作品であり辛辣な社会批判ものだが、内容・技法ともに当時としては挑戦的だったのだろ
>>続きを読む

我らが門の内にて(1920年製作の映画)

2.5

No.9[「國民の創生」への黒人の回答、不必要なシーンのオンパレード] 50点

グリフィスの問題作「國民の創生」よりも先に見てしまうあたりは非線形天邪鬼の本懐といったところか。ただ、それによってこの
>>続きを読む