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ボーはおそれているのIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.5
ふ〜。怖くなかった。アリ・アスターだから少々覚悟して映画館へ行きました。私の場合、中学生の頃はホラー映画をよく観た。ゾンビ系やスプラッターも片っ端から観た。なのに、それなりの年齢になった今はホラーが苦手である。お化けや幽霊が怖いのでは無く、演出が怖いのである。奇行が怖いのである。アリ・アスターの長編映画デビュー作『ヘレディタリー/継承』は最悪(最高)であった。恐ろしすぎる。続く『ミッドサマー』も最悪(最高)であった。気持ち悪すぎる。『ボーは恐れている』は大丈夫でした!いや〜良かった良かった!まあまあ面白かったよ!
アリ・アスター監督・脚本とホアキン・フェニックス主演以外の予備知識はゼロで鑑賞しました。内容的にはコメディ色強めでファンタジー要素加えたサスペンスホラーといったところでしょうか。所々よく分からんがそういうものかと悩まず観てたら序盤はだいぶ笑えました。中盤、ボーがどういう人間か徐々に分かってくると「これは統合失調症の映画なのか?」と思い始め、笑えるけど笑えないというか…ホアキン演じるボーが気の毒になりました。終盤はあれよあれよの展開で、もう最後はどう決着着くのか、映画はいつ終わるのか、そしてラストは…。鑑賞後、解説など色々ググると劇中の様々な事象は、どうやらユダヤ教やユダヤ文学関連らしい。へ〜、そりゃ分かんねーや。
万人向けの映画では無いので賛否分かれると思うが、個人的にはアリ・アスターの作品の中で一番平常心で観ていられた。で、解説聞いたらもう一回観ても良いかという気にもなった。3時間長いけど。(とりあえず配信されるのを待つか)
アリ・アスターの最新作という事と、前2作とはまた違った面白さがあると思うので、とりあえず映画ファンは観た方が良い。大丈夫、今回は怖く無いから(笑)。
※Amazonプライムビデオで『ヘレディタリー/継承』と『ミッドサマー』が配信されてますね!(2024年3月現在)
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