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アイアンクローのIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.8
かなり面白かった。“呪い”を言い換えると“度重なる不幸”が妥当だろうか。さすが「呪われた一家」と呼ばれただけあって、次々と不幸が続く。しかも実話。
映画の一番の見どころは、エリック兄弟(映画では5人だが実際は6人兄弟)で唯一ご存命であるケビン・フォン・エリックが、一家の“呪い”にどう向き合い、どう乗り越えようとし、どうやって家族を守ろうとしたのか、というところか。テーマは家族・兄弟愛かと。多分、プロレスファンで無くても楽しめる映画。(他所様のご家庭の不幸を楽しむというのは、少々不謹慎かと思いますが、ホントにとても良い映画。)
だいぶシリアスな内容で、感想も暗くなりそうなので、映画の楽しい話をすると、主演のザック・エフロンが凄かった!身体の太さが完全にプロレスラーで、そのままリアルでプロレスデビューできそうでした。相当筋トレしたに違いないが、どれくらいの期間であこまで筋骨隆々になれるのだろう。昔、アメリカ人の知人が言っていたが、アジア人は飯食って筋トレガンガンしないと腹筋が割れなくて、白人は筋トレすると腹筋が割れて、アフリカ人は中学生くらいから腹筋が割れるらしい。…。まあなんにし、プロレスのシーンも迫力があって、かなり良かった。
また、映画ではエリック兄弟以外に、日本でもお馴染みの懐かしいレスラーが出てくるので、昔のプロレスファンには楽しかった。もっといっぱい出てきて欲しかったが、まあいいや。あとは、男ばっかりの映画の中で、リリー・ジェームズは一際目立ってました。
んー、楽しい話題はこんなもんかなー。あとは概ねシリアス。じゃあ、気が滅入るような暗い映画かというとそうでも無い。観終わって感動こそするものの、暗くはならなかった。理由は、ケビン・フォン・エリックが、状況に合わせて常に戦い続けたからだと思う。彼が目指したものは何だったのか、欲しいものは何だったのか。彼は自分の戦いの中で、欲しいものを勝ち得たのだろうか?ケビン・フォン・エリックの人生がまだ続いている以上、下手な事は言うまいが、映画のエンディングがひとつの答えなのだろう。
プロレス興味なくても観た方が良いですね〜。これは良作オススメ映画ですは。
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