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マイティ・ソー バトルロイヤルのasayowaiのレビュー・感想・評価

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MCUはキャラクターだけじゃなく、作品のトーンも多様で飽きない。シビルウォーに登場しなかった(させなかった)ソーとハルクでこんな面白い喜劇調のアクション傑作が撮れてしまう。

MCUの新作となればいまやハリウッドの超ビッグプロジェクトにもかかわらず、大作経験のない若手監督を抜擢する製作陣の慧眼にも驚くが、余裕たっぷりにソーとハルクを自分色に染めて見せたタイカ・ワイティティに拍手を送りたい。ちなみに彼はコーグ(岩の奴隷戦士)のなかの人でもあり、本作のトーンを象徴するようなユーモラスな演技を見せてくれる。

これぞヒーローの見せ場という場面をあえてはずす演出のおかげでストーリーの緊迫感はやや欠けるが、インフィニティウォーに必ず活きてくるであろうソーとハルク/バナーの引き出しが格段に増えた。

肝心のアクションシーンもImmigrant Songが流れる冒頭とラストのシーンは否応なくアガるし、惑星ソーカスのアートワーク(ジャック・カーヴィリスペクトに溢れる)もすばらしく、ヒーロー映画が食傷気味な私のようなMCUライトファンも充分に楽しめる映画。マイティソー知らなくても楽しめるはず。
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