アむーレ

ペットのアむーレのレビュー・感想・評価

ペット(2016年製作の映画)
3.3
同じアニメで言えばカーズのような物語のスタートから終わりまで一気に駆け抜けていく疾走感、ファインディングニモのような人間社会との共生を描いた動物たち目線の物語。

特に今回の主役は人間に飼われるペットたちなので人間大好きな犬猫鳥などだが、悪役には人間に悪さをされ恨みを持っている地下で暮らす生き物、そして生き物にとっては脅威である自分たちを捕まえに来る動物管理局(保健所)の職員と、人間社会と共生する生き物の光と闇の両面を描いている。

主役の犬マックスとデュークの日本語版キャストにはバナナマンの設楽と日村が担当。
ビジュアルも表情も2人そっくりで、まるでバナナマンを擬犬化したのでは?と疑うほどのハマリ役だったと思う。

アニメーションの視覚効果や音楽は素晴らしい。アメリカの実写映画はクオリティが高いのは言うまでもないけど、もし実写映画ならこうするだろうなというカメラワークでばっちり捉えていて、キャラクターだけでなく視覚的な遠近まで立体的に描かれていてとても良かった。音楽もフルオーケストラ。

演出としてはなんでもありのハチャメチャ感。
動物がバスやタクシー乗り回すわ、リアリティは皆無。遊園地のアトラクション楽しむような感覚の映画です。
なので、なんにも深いこと考えずに楽しめる子供向けのアニメという感じかな。

表面上はマックスとデュークを始めとした犬たちの友情劇を描いてはいるけど、もっとドラマパートは深めに充実して欲しかったかな。中身は薄い。

この作品をもう一度見たいかと言われたらそうは思わないかな。
そう考えると日本のアニメーションって凄いよね。映像のクオリティや視覚効果はアメリカに軍配だけど、中身が濃くて何度も観たくなるアニメ映画って圧倒的に日本作品のほうが多いと感じる。
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