幻の映画に相応しい検閲で御蔵入し戦後公開となった千葉泰樹監督の最下層で蠢く下町人情劇の秀作。黒澤明「一番美しく」の矢口陽子が、夜学に通う前向きな女工を演じて清々しく、悦ちゃんや小高兄弟の子役等も好演…
>>続きを読む川辺の長屋に住まう人々の日常。
貧しい生活下にあっても無邪気で明るいこども達の姿に胸打たれた。
後の黒澤明夫人・矢口陽子さんが主演。勝ち気な少女で可愛らしい。 夜学に通うようになったのにいつ…
このレビューはネタバレを含みます
カーストはカーストでもこのころはまだギッチギチではなかった。ゆるやかな共同体同士の接触交流があったので人も風景もここちよくビターでダークだがファンタジー。プロレタリア映画はまだまだエンタしていた。今…
>>続きを読む矢口陽子(みさ)
三島雅夫(みさの父/大工)※
三好久子(みさの母)
小高たかし(みさの弟)
徳川夢声(樋口良三/春日亭梅風/浪花節の流し)
水町庸子(その妻)
悦ちゃん(娘千代)
未鮫洲(家主)
…
1940年という世相のなかでよくこれだけプロレタリアな映画を日本で作れたと感心してしまう、横浜鶴見区の貧しい生活を送っている人たちの暮らしを虚飾抜きで描く演出が圧巻で戦争のさなか時代に取り残されたか…
>>続きを読む1940年に制作されたが、検閲に引っ掛かり戦後になって公開された作品。
今観ると、どこが引っ掛かったのかわからない。プロレタリアートだとされたらしいが、貧しい人々の生活をそのまま描くことすら許されな…