このレビューはネタバレを含みます
大切な人を失った痛み、そんな自分に目もくれず、今までどおりに流れる他の人たちの日常の残酷さ、早く乗り越えたくても、時間が経つことでしか癒えることがないであろう喪失感。身近な人の死を経験しないとわから…
>>続きを読むイ・チャンドン、ずーんときた。信仰心を持ち合わせない身でも、神に救われたと歓び歌う人々の表情にはちょっとグッとくるものがあり、宗教のすべてを否定はできないなと思いながらも、その綻んだ糸を引き始めると…
>>続きを読む「ふりそそぐ陽射しをどれだけ浴びたら、あなたの悲しみは消えてゆくのだろう。」
淡々と冷たく丁寧に描き出していく伊ちゃんドンさんの映画ほんとすきです。
深い心の悲しみを負った後の過程を追っていく。人間…
「あなたのため」の胡散臭さと「下世話」の温かさ
かけがえのない息子を殺した犯人が、「神から赦された」と穏やかな笑みを浮かべている姿を見て、平穏を保ち続けることのできる人間は、どれくらいいるのだろう…
沈黙を越えてゆけ。
I・ベルイマンの映画諸作や、遠藤周作が描いた神の不在・沈黙、今作は「その一歩先」に踏み込んでいるようでもある。じゃあ神や神による救済が「在ったとて」、いや寧ろ「在ったからこそ」…
イチャンドン作品、チョンドヨンがカンヌ女優賞!
秘密の陽射しが、降り注ぐ街で起きた事件で、シネが神をも敵に回すことになろうとは。
赦しについての作品
面会のシーンはまさにそれである。
赦しを与え…
亡き夫の故郷へ引っ越してきた女。
ちょっとした見栄から息子に悲劇が起こり、失意の女は神に救いを求めキリスト教を信仰するようになる。
自分より先に神に赦された犯人。
それを許せないのなら信仰は無力。
…
このレビューはネタバレを含みます
重厚でじっくりと進むストーリーは余白が多く、多くを語らない映像表現が深みを存分に出している。
特に誘拐関連のシーンは説明的な表現を用いることなく葬式まで描かれており、突きつけられた悲しみが深く刺さっ…