アむーレ

かがみの孤城のアむーレのレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.1
途中まではよくある思春期の学生もののイジメを題材にした話で最後にはきっとお互いのこと忘れちゃうけど城の思い出がどこか心の底で感化されて希望をもって生きていくみたいな筋書きだろうと読んでいたんだけど、良い意味で裏切られた!

てか、城で出会った7人が新学期の初日だけで良いから皆で学校に行こうって約束したけど、それぞれが学校へ行くも会えなかったあたりから一気に面白さが増していく。

最後の日まであと1日に迫った日に突如訪れた仲間のピンチ。全てはこころに委ねられたのだけれど、友達の家の帰りに見た一枚の絵…グリム童話の「狼と七匹の子やぎ」。これが最後の鍵を見つける最大のヒントとなり…

狼様も言っていたけど、7人のことを赤ずきんちゃんと呼んでいたり、約束を守らなければ「狼に食われちまう」とか、ホント最初っから鍵の在処のヒントを言っていたね!

でもこの映画を観ているほとんどの人は小さい頃に聞いた「狼と七匹の子やぎ」の童話の話なんか細かく覚えてないだろうし、自分もそうだった。簡単に謎が解けそうで解けない絶妙な難易度と、その題材がグリム童話ってのも夢があって良い。

そして鏡の城をあとにしたこころが1年前に時が遡る…そこで出会ったスクールの喜多嶋先生。
その正体が分かったとき、一気に涙が溢れて止まらなくなった。意外すぎて…このシーンで一気に心を掴まれたよ。

狼様の正体が○○の○と気づいたことで最後に狼様にお願いした人物…その願いに善処すると答えた狼様の返事の結果、喜多嶋先生はこころのこと気づいていたようだけど、こころは喜多嶋先生の正体気づかなかったのかな。でも名字が変わっているとすぐに気づくのは難しいよなぁ。

いやぁ~壮大なファンタジーで、自分の好きなタイムリープではないけども時空間が鍵になるような好きなジャンルで、すごく良かった!


あとから思い返して気づいたけど、ある日こころと2人で玄関先で喜多嶋先生と話したとき、好きな紅茶だから飲んでみてってこころに渡した紅茶…そういえばアレじゃん!!!
さりげない伏線が散りばめられているのもオシャレだね。
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