Itaji

プレデター:ザ・プレイのItajiのレビュー・感想・評価

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)
4.9
プレデターシリーズのテーマでもある弱肉強食をシンプルに突き詰めた結果、とんでもない傑作が生まれた!!

約300年前の北アメリカ
主人公のナルはコマンチ族の女性でありながら戦士に憧れており、戦士である兄に負けじと日々訓練を重ねていた。
ある日不自然に殺された蛇の死骸と不審な足跡を見つけ未知の獲物の存在を知る。
それは見たことの無い道具を操り、強大な力を持つエイリアン「プレデター」だった…

まず演出やカメラワークが本当に素晴らしい…
冒頭からネイティブアメリカンである主人公の部族達の生活を美しく描いており、その上でプレデターが出てきてからは動物の食物連鎖を視覚的に表すシーンをいくつか描写(熊の血によって透明だった姿が現れるシーンは本当に素晴らしい)することにより、プレデターがどれだけ恐ろしい存在なのかを初めて観る人間にも分かりやすく描いている。
さらに上空からのショットを入れたりすることによって草原から逃げるシーンや底無し沼に嵌まるシーンなど安っぽい箇所が存在しない位画的にバチッと撮られていて、プレデターが戦うシーンは武技のバリエーションや戦い方、容赦の無いゴア描写含めてどれも非常に新鮮味と爽快感がある。

血の巡りを抑えて体温を下げる薬草や底なし沼、最後の倒し方等の伏線の回収も無駄なくお見事だし、プレデターが女子供や無防備な人間は襲わない設定、初代のシュワちゃんが言ったあの名台詞などプレデターシリーズへのリスペクトも感じられて非常に満足な一本!
悔やむべくはこれを映画館で上映せずにディズニー+限定配信だったという事…
この緊迫感と爽快感は映画館で味わいたかった…
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