SCALAさんの映画レビュー・感想・評価

SCALA

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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.2

12月23日 晴れ
ロード 10km
シャドー 3R
ミット打ち 5R
上映時間 99分
フィルム 16㎜

素晴らしい作品だった。
間違いなく岸井ゆきのの代表作にな
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.3

WTH !!
これは見たらアカンやつや。
だっておもろすぎるし吸い込まれるもん!
そんでもって冒頭の引用にもあったが、まさに汚物のごとく上から吐き出してくるもん!

根底にあるメッセージや社会的な風刺
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.9

デートで観たら高確率で破局を迎えるかもしれない!?

令和のエクソシストともいえる土着信仰ホラー爆誕!

といった感じでした。

考察を要したコクソンと比べると分かりやすくダイレクトに迫り来る恐怖で、
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ニンゲン合格(1999年製作の映画)

4.0

"そろそろ目、覚まさないと"

10年間昏睡状態で眠ったままの青年が奇跡的に目覚めたことで崩壊していた家族が新たな展開を見せる様子を描いた人間ドラマ。

出来るだけ台詞を使わずに物語に入っていく導入の
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東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

3.9

帰れない二人

事故死で一度は天国へ行ったものの、気のいい死神を騙して地上へ舞い戻る少女の姿を描いたファンタジードラマ。

突飛な設定でしかも普段はどちらかと言うと苦手な部類に入るファンタジーものでも
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讃歌(1972年製作の映画)

3.8

奉仕させる女と奉仕する男

マゾヒズムを超越した本質的な耽美主義を描いた谷崎潤一郎による「春琴抄」を基に脚色した作品。

鳴り響く三味線の音色は二人だけの世界で成り立つ異形の愛を賛美しているかのよう。
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第三世代(1979年製作の映画)

3.8

意志と表象としての世界

理想や理念を持たず目先のスリルだけを追い求める「第三世代」のテロリストたちが企業や警察に利用されてしまう姿を描いた作品。

恐らく根底にあるのはドイツ社会に対する怒りや不満で
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赤い砂漠(1964年製作の映画)

4.2

交通事故の後遺症で精神的不調をきたしている女性の誰にも理解してもらえない不安と孤独を描いた作品。

無機質な工場地帯のぼやけた景色の中から浮かび上がるタイトルバックと直後の食べかけのハンバーガーを買い
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カルメンという名の女(1983年製作の映画)

3.6

オペラ「カルメン」をゴダール流に大胆に設定を変えて再構築したような感じ。

ゴダールなのでやはり難しく感じるところが多かったがそれでも他の作品に比べると比較的分かり易くはあるかも。

特に音響音楽の使
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マンマ・ローマ(1962年製作の映画)

3.4

ローマ貧困層の元娼婦のままならない人生の悲哀を描いたパゾリーニの初期作。

ソドムの市と同じ監督とは思えないくらい見易い作品ではあったものの、どうしても受け入れ難い部分があった。

息子を思う気持ち
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イゴールの約束(1996年製作の映画)

4.0

まだ未熟な年頃の子は親の言う事は間違ってないと盲従してしまいがちだけど、いずれその不完全な事実に気が付く瞬間が必ず訪れる。

ただ生きていくうえで道を踏み外してしまうリスクは常にあって、自分自身もまた
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.1

ハリウッドの光と闇

膨大な映画知識とサンプリングが溢れる前半部は分からない事がたくさんあった気がするけど、要は例の事件の実行犯に対するタランティーノなりの復讐劇であり救済だと勝手に解釈した。
あえて
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真・仮面ライダー 序章(1991年製作の映画)

2.9

子供が見たらトラウマ間違いなしの大人向けグロテスクな仮面ライダー。

仮面ライダー THE NEXT(2007年製作の映画)

3.1

前作のthe firstが恋愛ものなら本作はホラーもの。

違うもの再生してしまったかと思うくらい冒頭からJホラー要素が強めだけど、嫌いじゃなかった。

アクションのキレ具合も前作より増していて良かっ
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転回(2021年製作の映画)

3.0

PFFの作品をあまり観たことないのでなんとも言えない。

二人の芸術家の繊細な感情の機微を描いた会話劇。

台詞の棒読みは計算なのかどうか。

仮面ライダー THE FIRST(2005年製作の映画)

2.9

恋愛要素が強めでお世辞にも面白いとは言えないけど、やっぱり初代のデザインは格好良くて好き。

お家をさがそう(2009年製作の映画)

3.3

生まれてくる子供のために理想の新しい生活環境を求めて色々な家族を訪ねる旅を描いたロードムービー。

ブラックコメディかと思うくらい癖の強い人がやたら出てくるなと思ったらアメリカンビューティーの監督で納
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アイ・オリジンズ(2014年製作の映画)

4.3

瞳の虹彩を通して科学とスピリチュアルの両面から運命的な前世の繋がりに迫ってみせた良作。

あまりにも平均点高いから最初はちょっと斜に構えて観てたけど、終わった頃にはまんまと余韻に浸っていた。

信じる
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快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)

3.6

"あなたちょっと遊びすぎよ"

"類似、繰り返し"
"置き換え、模倣"

どこまでも前衛的なアートと連想ゲームみたいな隠喩的エロスが衝突した結果、頭の中にクエスチョンマークの渋滞が発生していたが、弁護
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まわり道(1974年製作の映画)

3.4

"まるで人生の無意味なまわり道をしているようだ"

これは少々難解。全ては孤独な男の妄想だったみたいなオチを予想していたが、本当にまわりくどい回り道を彷徨ったまま終わってしまったという印象。

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.6

ほぼ全編に渡って性描写のみで構成されていて、そこから滲み出るのは官能的なエロスよりも狂気じみた肉欲と独占欲。

あまりにも直接的すぎて胃もたれしたが、今では絶対に撮れないという意味では貴重な挑戦的作品
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少年(1969年製作の映画)

4.0

"もっと日本が広ければいいのにね"

当たり屋で生計を立てながら全国を転々とする家族をロードムービー風に描いた話。

大島渚監督は初めて観たが、万引き家族を連想させるような社会の底辺を彷徨う者たちの悲
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風たちの午後(1980年製作の映画)

4.4

これが自主制作とか凄い。

80年代の作品なのに今観ても全く違和感ないし、むしろ今だからこそというのもある。

それはやっぱりテーマが人を好きになるという普遍的なものだからなのかもしれない。

まだL
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ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.0

今でいうパパ活の話。

間を欲するくらいの細かいカット割、人だけでなくコップの底や画面裏からといった主観的アングルの多さがあまり好みではなかったが、庵野監督の才能の片鱗を垣間見た気がする。

浅野忠信
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あなたはわたしじゃない(2018年製作の映画)

3.4

うん。1回じゃ掴みきれない。

実験的で興味深かったけど、それがあまりにも強くて映画の定義や概念って何だっけと分からなくなる感じ。

寝込みたい。猫みたいに。

(2017年製作の映画)

3.0

気まずさ、懐かしさ、色恋。

二人の過去と今の事を多く語りすぎず想像させてくれたのが良かった。

落とせないほくろが過去で、カットできるうなじと前髪が今という感じかな。

つまり変えられるのは未来だけ
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完全なる飼育 女理髪師の恋(2003年製作の映画)

3.6

冬の寒空と鬱屈した中年の男女、そしてリリィの歌の相性が良く哀愁がある。

ロングショットと長回しの効果的な使い方、カットとカットの繋ぎ方やアングルが凄く好みだった。

インテリア(1978年製作の映画)

4.2

"あなたは完璧すぎた"
"統一されたインテリアみたいに"


上流階級の裕福な家庭が崩壊していくさまを音楽を一切排して静謐なタッチで描いた作品。

インテリアデザイナーで完璧主義者の母親。
突然、妻と
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

2.8

冒頭はオリンピック招致ムービーか何かでしょうか。

アメリカや懐古主義に対するアンチテーゼは勿論良いのだけど、皮肉るならもうちょい毒が欲しかった。

やっぱり自分には魚の骨が喉に引っ掛かかるようなフッ
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.8

40分の中編ということを忘れるくらい濃密な人生の描き方。

モノクロということを忘れるくらい美しい自然風景のショット。

ブランコのシーンと天気急変する雨と川のシーンは息を呑む美しさ。

自分の意思に
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そこにいた男(2020年製作の映画)

3.0

元になった事件の写真を見たときは常人には理解できない裏事情みたいなものを想像したけど、本作は良くも悪くも共感を得やすい脚本だった。

ミレニアム・マンボ(2001年製作の映画)

3.8

初、ホウシャオシェン。

21世紀を迎えた台湾での退廃的な暮らしに苦悩する彼女が、夕張での新しい生活によって解放されていく感じがまさにトンネルを抜けるようで、未来への淡い期待を感じさせてくれる。

1
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天然コケッコー(2007年製作の映画)

3.3

田舎と夏。青春と成長。
ラストシーンからのくるり。

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)

3.3

下らないけど、ある意味一貫してる。
根底は愛のむきだしの頃から変わってないと感じた。

こはく(2019年製作の映画)

3.5

遠い父の記憶は琥珀色のようだ。父親になるとはどんなものなのだろうか。

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