少年のSCALAのレビュー・感想・評価

"もっと日本が広ければいいのにね"

当たり屋で生計を立てながら全国を転々とする家族をロードムービー風に描いた話。

大島渚監督は初めて観たが、万引き家族を連想させるような社会の底辺を彷徨う者たちの悲哀とやるせなさを感じるとともに、少年の中で蠢く家族に対する反感や罪悪感、逃れたくてもどうすることもできないという焦燥感を覚えた。

長男役の少年は実際に養護施設で生活していた孤児らしく、あまりにも自然体の演技で驚いた。

北海道での次男とのシーンは脳裏に焼き付いて離れない名シーンだった。

• #ロードムービー_scala