コムギさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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予想よりだいぶ面白かった。
連載開始時期的に東日本大震災がモチーフになってるのはあきらかなんだけど、コロナ禍を経た今の社会情勢を反映しているようにも見えるのは面白かった。メタファーって時代を超えてしま
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

2時間半ほぼ会話劇だけど面白かった。
ミステリではなく裁判映画。観客も傍聴席に座って裁判を見守っているような感覚。
あの裁判に出てくる人達ってみんな好き勝手なこと言ってるけど、現実の裁判もああいう感じ
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

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トーキング・ヘッズよく知らなかったけど面白かった。というかかっこよかった!
徐々にメンバーが増えていく演出とかライティングとか、振り付けとかもめちゃくちゃ計算されてる感じするのに堅苦しさが無くてすごい
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

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犬が死ななかった +100億点
主人公の壮絶な人生を回想で見せるシリアスな語り口と、ケレン味たっぷりなアクションのバランスがいい塩梅。
主人公を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズすごかった。彼の演
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アンダーグラウンド 4K デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

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いやー名作は観ておくもんだね!
正直序盤は話が掴めなくて寝落ちしかけたけど、構造が見えてくる中盤からくっそ面白い。
喜劇と悲劇、混沌と狂乱。ユーゴスラビアの歴史は全然知らなかったけど凄まじい熱量に泣い
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

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面白い〜!!
なんかもうニヤニヤしちゃったね、面白くて。岡田将生もすごかったけど羽村くんって子すごかったな…。
舞台になった沖縄の風習や景観も良い意味で邦画っぽさが薄れてて新鮮で観やすかった。

ネタ
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コットンテール(2022年製作の映画)

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妻の遺灰を撒くためにイギリスのウィンダミア湖を目指すロードムービー。
リリー・フランキーがよかった。ひとりのときや息子夫婦の前で見せる嫌な感じがすごい。一方イギリスで出会った親子の前では良い人そうに見
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

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ずっと緊張感があって面白かった。敵のアジトとかに突撃するシチュエーションが好きだから爆弾工場のシーンが1番好きかな。
“ここらへんは犬が多いな”って、以前交わした会話で再会するのオシャレ過ぎる。

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

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丁寧な導入と伏線回収にきれいなオチ。かつての大長編っぽさがある脚本がすごくよかった。
物語やテーマの根幹にSF要素ががっつり絡んでくるのも藤子・F・不二雄へのリスペクトを感じる。 価値観の逆転が起こ
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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突(2024年製作の映画)

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TVシリーズのテーマや空気感が引き継がれたファンムービー。正直、本作よりもTVシリーズのほうが優れたエピソードは多いけど、スクリーンで観る特撮シーンは迫力あってよかった。
まだ、いくらでも続き作れそう
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劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段(2011年製作の映画)

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うわー!めちゃくちゃ面白い!
タイトル通りキャラクターが全員登場する勢いのお祭り映画でありながら、ちゃんと単体の映画として完成されてる。
冒頭の合戦シーンから映画にするという気概がビリビリ伝わってきて
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枯れ葉(2023年製作の映画)

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初カウリスマキ。え、すごいよかったんですけど…。
ラジオから流れてくるのは戦争のニュースばかりだし、お金はないし、お互いにすれ違ってばかりだし…なんかずっと静かで暗い雰囲気なんだけど、流れてる時間が心
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映画 ドラえもん のび太と緑の巨人伝(2008年製作の映画)

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作画がすごかった。ここまでいくとアートムービーの域。
物語やデザインワークスはジブリのオマージュ感が強くて新鮮味はない。説教くさいしあまりおもしろくは…。

ナウシカとサンを足して2で割ったようなリー
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

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ほぼ試合と回想だけのストイックな構成だけど、キャラクターの性格や関係性描写がわかりやすくてミリしらだけど面白かった。熱い。

サーブの動作とか丁寧な作画が見応えたっぷりだし、観客として試合を観ている臨
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宇宙探索編集部(2021年製作の映画)

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廃刊寸前のUFO雑誌の編集長と編集部の仲間による宇宙人探しの旅をモキュメンタリーの手法で撮ったロードムービー。何十年も宇宙人を信じ続けてる主人公が愛おしくてたまらない。お金をかけたVFXなんて無いけど>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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いやーおそれてた。おそれてたね〜、ボーが。
現実世界と内面世界が区別なく同じレイヤーで描かている不条理な作品だから、最初から最後までわけがわからないんだけどお話自体はシンプルなのかも。
母親の死をきっ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

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冒頭の尺をたっぷり使った調理シーンでグッと掴まれた。手際がいい調理風景ってそれだけで映画になっちゃうんだな。
料理を科学として描くことに徹してるのが良くて、緻密でロジカルで見てて気持ちいい。それに対し
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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よすぎた。 
障害を抱えた自分の身体や心は思い通りにできないけど、隣の席に座っているあなたのことは気にかけることができる。恋愛でも友情でもない関係性がやさしくて愛おしくて。

そんな2人や周囲の人たち
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カラーパープル(2023年製作の映画)

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歌声が気持ちよくてうとうとしちゃった。
作中の時間の流れが早くてダイジェスト感があったことも、眠気に襲われた要因かもしれない。
主人公や周りの黒人女性が酷い差別を受けている苦しい状況なのはわかるんだけ
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

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やっと鬼滅を追い始めた。国内興行収入1位の映画は観ておきたかったし。

TVシリーズと同様に脚本演出は弱い気がする。敵が現れては倒すの繰り返しでテンポが単調。ダレ場がなくてずっと山場みたいな。
週刊連
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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細かい章立てとナレーションでテンポよく進んでいくから飽きずに観れたし、二人だけの時間の演出やマジックマッシュルームの幻覚シーンも面白かったけどそんなにハマらず。
主人公と同年代だから抱えてる葛藤はなん
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マイマザーズアイズ(2023年製作の映画)

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抑揚を抑えた役者の演技と、美しいけど不穏なチェロの音色。静かに淡々と進んでいくのに終始漂う嫌悪感。
どこに連れて行かれるんだろうと困惑していたけど、抑えられていたエモーションが爆発するクライマックスは
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

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TVシリーズ全く観たことなかったけど今作の評判がよいので、YouTubeで公開されてたダイジェスト版を観てから挑んだけど…マジでなにもわからなかった。
中盤までのポリティカル・フィクションから唐突に始
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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最高。R18+でエロもグロもあるけど画に品があって美しくて魅入ってしまった。美術と衣装が素敵。モノクロとカラーの演出も面白い。

胎児の脳を移植されたベラが言葉や他者、世界を理解していく過程が尊い。彼
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

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なにこれ…。シュールレアリスム?最初から最後までわけがわからないけど不思議と退屈しないで観れた。やっぱりセックスとバイオレンスは楽しいな。ボカシが大きくて残念だったけど。犬歯が抜けるのは何かの暗喩なん>>続きを読む

ファンファーレ(2023年製作の映画)

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アイドルを卒業して実感する社会の厳しさ、セカンドキャリアの難しさ。

定点カメラを切り替えていくようなカメラワークや、登場人物の表情が見えないほどロングショットでの長回し、劇伴も一切無い演出がドキュメ
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きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

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華やかでキラキラした映像表現とかクスッと笑えるコメディ要素もあって気軽に観れるんだけど、ちゃんと時代も背負ってるバランス感覚。
人種・宗教・文化の違い、結婚に対する価値観の変化とか、今の社会を反映して
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

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予想の数倍よかった。
実写になったことで原作以上に導入や展開がシュールで現実感が希薄なんだけど、この空気感にハマれさえすればめちゃくちゃ面白い。

歌が重要だから映像作品のほうが向いてるのかもしれない
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

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漫画の実写化って感じ。原作ファンには好評みたいなので再現度は高いのかな。

予告編から想像してた空気感と違ってて、最後まで乗り切れなかった。
ストーリーやドラマよりも、キャラクターやギャグ、アクション
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ほかげ(2023年製作の映画)

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家の中だけで進行する第一幕では、危うさをまといつつもたくましく見えていた坊やが、舞台が家の外になる第二幕では急に年相応の子供に見えるのが面白い。
それらを経た第三幕。第一幕の危うさ、第二幕の子供らしさ
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朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

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実家から送られてきた野菜が放置され、レールが壊れてカーテンがうまく開かないあの部屋は、主人公の心の象徴だったんだな。だからあのラストは完璧よね。
誰かにあなたは大丈夫って言ってほしい。生きてるだけでえ
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私がやりました(2023年製作の映画)

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シスターフッドクライ厶コメディ。貧しい女性達が男性社会で生き残るには…っていうテーマだけど、そこはフランスのコメディってことで軽快で楽しく観れた。
女優達の手のひらの上で翻弄される、権力を持った男達が
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

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編集でここまで印象が変わるのか。新鮮な驚きに満ちた素晴らしい総集編だった。阿良々木くんとキスショットの関係性にフォーカスが絞られたことで、主題の輪郭がはっきりし、一生残る“傷”を背負った男の喘ぎと叫び>>続きを読む