コムギ

落下の解剖学のコムギのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2時間半ほぼ会話劇だけど面白かった。
ミステリではなく裁判映画。観客も傍聴席に座って裁判を見守っているような感覚。
あの裁判に出てくる人達ってみんな好き勝手なこと言ってるけど、現実の裁判もああいう感じで明確な答えが出ないことも多いのかなとも思ったり。
みんな好き勝手に解釈を述べてる様子はSNSのメタファーにも思えた。

真実を明らかにすることよりも並べられた客観的な証拠を元に主観的な真実、自分が納得できる落とし所を選ぶことが重要ってことかな。
証拠不十分のため、真実にたどり着くことはできないから最終的にはそれぞれが納得の行く答えを選ぶしかないっていうね。

母親を無罪にするためにダニエル君が選択した行動で判決が決まってしまったけど、本当に自殺だったのかは最後までわからないつくりになってるのがうまい。

そして忘れちゃいけないのが犬のスヌープくん。あのシーンも全部演技ってすごい。パルム・ドッグ賞受賞するだけはある…。
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