エリオットさんの映画レビュー・感想・評価

エリオット

エリオット

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辰巳(2023年製作の映画)

4.4

「ケンとカズ」の小路紘史監督の8年越しの新作だが前作に以上に気合の入っていてとても怖(こわ)面白かった

ジャパニーズ・ノワールと言われているが、韓国、香港のほかハリウッド製アクション映画のテイストも
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.6

このシリーズは今まで見ていたのとゴジラとコングが一体誰(何)と戦うのかちょっと興味があって見に行ってみた

敵のことはさておき、これだけ思い切って怪獣プロレスに振り切っていれば、たとえ見た後なんにも残
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暗殺者のメロディ(1972年製作の映画)

3.8

死刑台のメロディを見たついでにメロディつながりで本作を鑑賞

原題は物語そのままの「トロツキーの暗殺」
スターリンによってソ連から追放されメキシコに逃亡したトロツキー(リチャード・バートン)がその地
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死刑台のメロディ 4K リマスター・英語版(1971年製作の映画)

3.9

エンニオ・モリコーネ特選上映より

1920年のアメリカで起きた サッコとヴァンゼッティの冤罪事件をドキュメンタリーのように描く。
サッコとヴァンゼッティの解放を求める抗議者たちがアメリカだけでなく
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異人たち(2023年製作の映画)

3.9

「アフター・サン」が記憶に新しいポール・メスカルが出演したアンドリュー・ヘイ監督作品

「異人たちとの夏」が原作ということしか知らなかったので、こんなにガチなクィア映画でびっくりしたが、人生を生きる
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

Dolbyシネマで鑑賞
NHK映像の世紀バタフライ・エフェクト「マンハッタン計画」の回は見ていたのと「モノクロがいついつの話でカラーがいついつの話」くらいの前知識があったのでストーリーはスッと入ってき
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.9

クリストファー・ノーラン監督の長編第1作を劇場で初鑑賞

ミステリーやノワールで時系列をいじくるということは後出しじゃんけんができるということで、ズルい、小賢しいと思う観客がいても仕方ないと思うのだ
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RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

4.2

ファティ・アキン監督は「女は二度決断する」以来だけど、こんなエンタメ盛り盛りの作風だったかな?

実在のラッパーの話という事前情報だけだったのでアーティストのサクセスストーリーかなと思って見始めたらと
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14歳の栞(2021年製作の映画)

4.0

リバイバル上映最終日に偶然スキマ時間ができたのでラッキーと思って劇場に駆け付けたら若者を中心に満席だった

東京の中学2年生のとあるクラスに3学期の間だけ密着したドキュメンタリー
子役じゃないので皆ほ
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BIG(2023年製作の映画)

4.4

大阪アジアン映画祭から「セレック・パレ」のウェイ・ダーション監督の最新作。

小児がん病棟の816号室に集う6人の幼い患者たち。その小さな宇宙の中で連鎖する生と死と再生。入口のドアに記された"816"
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盗月者(2024年製作の映画)

4.1

大阪アジアン映画祭2024オープニング作品

2010年の香港の窃盗団による東京の時計店襲撃事件を題材に、史実を織り交ぜたストーリーが展開するスタイリッシュな犯罪ドラマ。

物語は「質に入った中古時計
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

先行上映をDolbyシネマで鑑賞

ストーリーは王道のヒーロー覚醒譚プラスゼンデイヤ扮する現代的な女性キャラクターとのロマンスの行方。

他に出てくる女性陣もレベッカ・ファーガソン、フローレンス・ピュ
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ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.4

冒頭からバーで酔っ払いのおっさん3人が太陽、地球、月に見立てられてグルグル回りながら延々と踊る
そんな調子で30分以上が経過し、とにかくこちらは時間の流れに身を任せるしかないのか(それはそれで心地よい
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

息子の障害、夫婦の職業、事実の見せ方などかなり仕込みが多い印象だが、そうは思いつつもザンドラ・ヒュラーの演技も相まってぐいぐい引っ張っていかれる152分

(以下、若干ネタバレ気味)
検察官のゲスい尋
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.3

「ブラック・レイン」でも思ったが、リドリー・スコットは画になるロケ場所を見つけてくる天才かも
衣装も風景も話が進むにつれてどんどん自由で解放されてゆく

1991年になぜこんな60年代ニューシネマと2
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Playback(2012年製作の映画)

4.5

筋を追うのがどうでもよくなる映画

私の貧しい語彙力では素晴らしさをうまく表現できないが、ただただカッコいいと言う他ない作品

この頃から既に三宅監督は俳優の魅力を最大限に映し取ることに全精力を傾けて
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.6

期待を裏切らない三宅唱
フィルム撮影への拘りや照明・音響の徹底ぶりにみられる足腰の強さと題材やキャストへの寄り添い方にみられる柔軟さを併せ持つ大好きな監督

ポテチの掻き込みに笑い、渋川清彦の涙に号泣
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

なんと言っても音響が全然違うのでこの4Kレストア版をIMAXで見れて良かった!

トレードマークのビッグスーツをはじめデビッド・バーンの奇抜で天才的なパフォーマンスに笑いながら身体を揺らさずにいられな
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細雪(1950年製作の映画)

3.9

1950年、新東宝版を劇場にて初鑑賞

ザ文芸超大作を阿部豊監督がとても丁寧に撮っていて話としてもそれなりに面白いし当時の大阪の街並みが映っているのも貴重

当時としてはかなり進歩的な四女を高峰秀子が
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昨日消えた男(1941年製作の映画)

4.4

前から見たかったマキノ正博(1941年)版をシネ・ヌーヴォ「高峰秀子特集」にて鑑賞

江戸の貧乏長屋を舞台にサスペンス、コメディおまけにラブロマンスまで時代劇でやっている

89分のわりに登場人物がた
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エグザイル/絆(2006年製作の映画)

5.0

DVDでは何度も見ているマイフェイバリットムービーの1本を劇場初鑑賞!

こないだ見た「レザボアドッグス」のクライマックスは本作では掴みに過ぎない
ひとしきり撃ち合ったあとは共に引越しを手伝い飯を食ら
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

確かに変わった映画ではあるがエマ・ストーンがプロデュースもしているからかヨルゴス・ランティモス作品の割りにはストレートな主人公の成長物語になっていて、セクシャルな場面が苦手という人以外には一般受けしそ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.7

ルー・リードのアルバム「transformer」は何百回聞いただろうか…

本作の役所広司は黙々と毎日トイレ掃除をこなす寡黙な人物な割りに、いろんなことに一喜一憂しちょっとしたことに照れ笑いし、よく泣
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逃げきれた夢(2023年製作の映画)

4.2

身につまされて普通なら泣かない場面でも嗚咽してしまった
光石研が彷徨する、時間が止まったような北九州の街並みにも涙しそうになる…

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.9

リドリー・スコット作品の中でもかなり地味な部類の「ゲティ家の身代金」と同じ脚本家だし、最近の「最後の決闘裁判」とかとも共通してアクション大スペクタクル英雄譚というよりは複雑な人間模様を描く方に寄った作>>続きを読む

白と黒(1963年製作の映画)

4.5

「首」(1968)と一緒に最近DVDが発売されてやっと普通に見られるようになった春日太一氏激推しのサスペンス映画

いきなり仲代達矢が淡島千景を絞め殺すところから物語が始まる
一旦逃げた仲代が気になっ
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

朝井リョウ原作らしくインパクトの強いタイトルになっているが、要はこの世を生きていくのは辛いよという話

水フェチという設定も予め映像化を意識して小説を書いたのではないかというくらい映画にはぴったりの題
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(1968年製作の映画)

4.3

古い作品なので以下あらすじをある程度…

小林桂樹はある程度社会的地位が認められた弁護士。そこに知り合いの伝手を頼って田舎の炭鉱町の婦人が相談に来る。
なんでも旦那が警察に逮捕された翌日の朝に脳溢血を
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(2023年製作の映画)

4.0

個人的には初期作品が好きなのだが無いものねだりしてもしょうがないのでそこは切り替えてとりあえず新作が公開されるたびに見に行っている
そんななか本作は戦国時代劇という皆が周知のファンタジー世界に舞台を設
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宇宙探索編集部(2021年製作の映画)

4.1

こちらでいう「ムー」のような宇宙雑誌「宇宙探索」は昔は飛ぶように売れていたがそれも今は超ジリ貧
それでも同誌の編集長は田舎の村で宇宙人が出たと聞けば編集部のいろんなものを処分してでも出掛けていく世間か
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.9

3Dドルビーシネマ鑑賞(高い!(泣))

本作がマーベルの本筋なのか傍系なのかはよく分からないがこんなに弱くて情けないミスマーベルは初めて。
でもそれがドラマを進める役割を果たしているので特に気にはな
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猟銃(1961年製作の映画)

4.1

愛は執着だ、君の中には白い蛇がいるなどと言い放つ佐分利信
そう言われて思い当ってしまう山本富士子
おぼこ若妻から8年を経て立派な有閑マダムに変じる岡田茉莉子
優柔不断な優男がいつでも似合う二枚目佐田啓
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.3

デカプリオは欲もあるが小心で意外と純なところのある普通の人間をうまく演じていたし、デニーロは真の悪をデニーロらしく演じていたが、その大スター2人より魅力を放っていたのはリリー・グラッドストーン。
聡明
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

4.2

フランスの田舎町の市長が草原に文化施設を建設しようとするが、その町の小学校の教師はそこには生えている立派な木を伐採することなど許せないと計画に反対する…

前半は都市か田舎か、左派か右派かなどの政治
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ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

4.1

スコセッシが自伝的なエピソードをもとに描いた青春ストーリー
自分が生まれ育ったリトル・イタリーの街を映画に残したかったらしい

同じ場所が舞台でもゴッド・ファーザーが格調高く描いているのに対し、こちら
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サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

4.1

基本的には日本に占領されている上海の中で日本の統治が及ばない英仏租界を舞台に、1941年12月1日から7日までの7日間にわたる舞台女優兼国際スパイ(コン・リー)の活動を描くサスペンスアクション

全編
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