来夢さんの映画レビュー・感想・評価

来夢

来夢

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

2.8

観ないつもりだったんだけれど、公開当時に、原作ファンからのほうが高い評価を得られている。みたいなネット記事を読んだので、表面上は分かりにくいコアなファンが喜ぶような映画かもしれない。という興味が膨らん>>続きを読む

THE ICEMAN 氷の処刑人(2012年製作の映画)

3.5

実在の大量殺人犯。もっと感情が欠如したアイスマンな感じかと思ったら、結構感情豊かで人間味のある人物。どちらかと言うとホットマン。ヤバイ人がたくさんいすぎて、途中まで誰がアイスマンなんだろうって思ってた>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

4.2

ロードムービーって行く先々で良い人々と出会って主人公が成長していくっていうのが定番だけれど、これは行く先々でヤバイ人々と出会って……という話。ホラー作家平山夢明のどうしようもない話(馬鹿げた話)を突き>>続きを読む

銀河健康センター(2024年製作の映画)

3.6

伝統の跡取り不足や、過疎地での経営の難しさ、自然の砂漠化など、現実に我々の社会で起こっている問題を全て子どもの世代に押し付けてしまっている現状。それにより未来に対する希望を感じたことのない子ども。そん>>続きを読む

岸辺の旅(2015年製作の映画)

4.4

霊とのコミュニケーションを取るような作品は、ついつい「実は主人公死んでるんじゃないか」系の邪推をしながら見てしまいがちで、それが(その通りだったりするから)面白さを半減させてしまったりするんだけれど、>>続きを読む

愛の渦(2013年製作の映画)

3.9

麦ちゃんを初めて見た映画でした。池松壮亮くんを初めて見た映画でした。と思ったらそうでもなかったけど、覚えはない。今や二人とも日本を代表する役者さんだね。なんか、日本は脱げる役者が少ないからか、脱いだだ>>続きを読む

神様メール(2015年製作の映画)

3.9

「ミスター・ノーバディ」のジャコヴァンドルマル監督ということで、やっぱり哲学的で興味深いお話が盛りだくさん。予告やポスターアートはファンシーでみんなハッピー♪みたいな感じが醸し出されているけれど、どっ>>続きを読む

The Spirit of Wonder チャイナさんの憂鬱(1992年製作の映画)

3.9

鶴田謙二大好きで、漫画も画集も全部持ってるくせに、アニメ観たことなかったんだよね(多分)。TSUTAYAにも無いし、いい加減DVD買うかなと思った矢先のBlu-ray発売発表。でもお高いのよねー。と思>>続きを読む

バッド・ルーテナント(2009年製作の映画)

4.0

リメイクだけれどリメイクではないらしい。オリジナル版監督のフェラーラが、リメイク監督とニコラスケイジに対して悪徳刑事ばりの酷い暴言を吐いたとか。監督はリメイクじゃないって言ってるし、どういうこっちゃ。>>続きを読む

マーシュランド(2014年製作の映画)

4.0

どこかツインピークス的な雰囲気で始まるね。
一度観てるしね、と余裕こいてちょっとボケっとしてたらついていけなくなって、途中で巻き戻し(今どきは巻かない)て見直し。話自体は難しくないけれど、映像と台詞か
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オートマタ(2014年製作の映画)

3.6

雰囲気やデザインがとても好きな退廃的なSF映画。主人公喚き過ぎで融通きかなすぎなのがちょいちょい腹立つけれどね。SFで難しい技術面に関する説明も、人間を超える存在が作ったから。で全て通ってしまう狡さ。>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.6

大好きな映画のひとつです。
まずシティオブゴッドってタイトルがかっこいいよね。フェルナンド・メイレレスの他の作品のレビューにも書いた気がするけれど、社会派ドラマにエンタメ性を持たせるのがとにかく上手い
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孫文の義士団(2009年製作の映画)

3.6

中国版エクスペンタブルズ的な超豪華俳優陣によるアクション大作。前半はこってこてのベッタベタなドラマでアクションは最低限。後半はアクション大爆発。中華民国を作った孫文の話かと思いきや、孫文は殆ど出てこな>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.8

予告の時点で岩井俊二だなと思ったけれど、本編見たらもっと岩井俊二。大好きを抑えきれていない感じで、いくつかあの映画のあそこのオマージュだなってカットもあったり。
大筋はとても綺麗で切なさの残るいい話。
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.3

初見時、凄く衝撃的だった! みたいな感想はなく、でもなんかいいよね。流石デビッドボウイの息子だけあってセンスいいんだな。くらいの感じだったんだけれど、公開から十数年たっても、自分でも驚くほどしっかり内>>続きを読む

オーケストラ!(2009年製作の映画)

3.5

フランスのコメディは結構シュールで好きなものが多い。この映画もコメディとしての面白さはちゃんとある。んだけれど、それ以外の部分がちょっと難あり。ストーリーはよくある「仲間を集めてラスボスに挑む」系。特>>続きを読む

パンドラム(2009年製作の映画)

3.4

エイリアンをバイオ実写版みたいなデザインにしたような感じ。王道SFホラー感は凄くいいんだけれど、どうにもバイオ実写のあの感じが好きになれないのよね。アクション映画味が強くて、ホラー映画なのにTPOをわ>>続きを読む

REDリターンズ(2013年製作の映画)

3.8

コミカルでお馬鹿なのに、シナリオや設定がちゃんと練られていて、実は結構知的な映画だなぁと思う。サラのヤバさが倍増していてやり過ぎ感はあるけれど、こういう映画はそのくらいやって丁度いいんだな。今回加わっ>>続きを読む

ゴーストライター(2010年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ここが凄くいい!って言いづらい、一見あんまり尖ったところのないサスペンス映画なんだけれど、何故か好きなんだよね。自分がどうありたいのか、どうなりたいのか、何者になりたいのか。自分で道をコントロール出来>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.9

恥ずかしげもなく愛だの愛だの愛だのと叫びまくるが、ここまでいくともう恥ずかしさを通り越して清々しいし、なんだか変なテンションになってきて面白い。コレガンダムか? って気がするのは気のせいじゃないはず。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

ここ10年でNo.1かも。これは凄い。原作ものだけど、ほんとに?ってくらいランティモス色強くて、「籠の中の乙女」や「ロブスター」をそのまま拡張したような感じすらあるね。人間と動物の違いの証明。社会性の>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

3.8

小学生の頃、遠足かなんかの貸し切りバスの車内で流れてたのがロボコップとの出会い。
ということは大好きなバーホーベンとの出会いも、大好きなフィルティペットとの出会い(たぶんまだSW観てなかった)もここか
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ハリケーンアワー(2012年製作の映画)

3.5

ポールウォーカーの遺作。たぶん遺作じゃなかったら観に行ってなかったようなタイプのアクション映画。だと思って観たけれど、中身は意外にも真面目なヒューマンドラマでアクション要素はほぼ無し。日本でも大きなニ>>続きを読む

誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

3.9

大好きな俳優の一人、フィリップ・シーモア・ホフマン。遺作となってしまった本作は、ラストを飾るのにふさわしく、超かっこいいホフマンてんこ盛り。これだけの凄みを出せる人、なかなか見ないよね。ヒロインはガイ>>続きを読む

パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

3.3

事件の撮影者やオズワルドの家族にフォーカスを当てているところは興味深いけれど、みんなの演技がオーバーで嘘くさい感じがするのが気になって仕方ないな。全員かっこつけすぎ(役者が悪いわけではないけれど)。実>>続きを読む

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド(2005年製作の映画)

4.0

ホラー以外のモキュメンタリーってなかなか珍しく、公開当時はまだ今ほどモキュメンタリー自体多くなかったうえに、モキュメンタリーとしての出来がとても良かったので、モキュメンタリーと知りながら、モデルとなっ>>続きを読む

シグナル(2014年製作の映画)

3.6

ストーリーは至極シンプルで、特に難しい要素もないけれど、SF映画なのでもう少し頭を使いたかったところではあるかな。どんでん返し的な要素もあるけれど、普通に想定の範囲内で、それ以外にあるの?って感じなの>>続きを読む

ガンヘッド(1989年製作の映画)

3.3

こういう映画って、まったく面白くなくてもカルト的な面白さってあるじゃん。ないんです。びっくりするくらい。結構たくさん意味不明な映画観てきたけれど、そういう映画って意味不明さを考察する面白さってあるじゃ>>続きを読む

夏至物語(1992年製作の映画)

3.9

ただこの空気感が好き。変態が変態するメタモルフォーゼな映画。岩井俊二が変態であると気づいた最初の作品でもある。夏になると観たくなる。今は冬。いつ観てもノスタルジーを感じる。

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.4

ビョーク(xトムヨーク)という罠にかかって多くの人が犠牲になった鬱映画代表作。まだ左程ラースフォントリアーを知らなかった俺もまんまとその罠に掛かりました。結果ツボだったんだけれど。
もちろんビョークの
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最終目的地(2009年製作の映画)

3.6

なんだかすごく印象に残っていた映画。でも思い出すのは主人公以外のキャラとキャストたちで主人公が全く思い出せない。
再視聴。納得。主人公パッとしなすぎ、周りパッとしすぎ。主人公以外の全員が個性的でキャラ
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.4

映画好きからお茶の間までみんな大好きなレオン。ナタリーポートマンと同い年なので、子どもの頃にこの映画を観てから、一緒に歳を取り、スクリーンの中で大人になっていく彼女と一緒に育った気でいます。だからずっ>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.4

誰にも必ず訪れる老いと死。自分はどうやって自分の死を受け入れられるんだろうって、よく考えるけれど、現実はそんなことを考えることも許されないままに死を迎えるのかもしれないな。
大好きな「愛・アムール」と
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(2023年製作の映画)

4.0

大島渚+黒澤明に北野流ギャグをふんだんに盛り込んだらこうなったって感じの映画だね。ゲイありグロあり笑いあり。時代劇としての方向性は「梟の城」や「忍法帖シリーズ」に近い感じで、リアリティの追求ってより、>>続きを読む

闇を生きる男(2011年製作の映画)

4.2

鈍器で殴られてもこんな音出ないだろうってくらい重たいパンチ音。音が重たい映画ってストーリー的な重さもしっかり感じられるよね。リアルをリアルに描いても映画ではリアルにならないっていうことだな。演出の嘘は>>続きを読む

ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ(2009年製作の映画)

3.9

太宰の同名短編をベースに、それ以外の様々な作品と、太宰自身の自死も要素に組み込まれている。故に、「生きてさえいれば」という言葉が彼自身の死と重なり、なんとも言い難い虚しさや切なさを感じさせる。太宰治と>>続きを読む

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