椿本力三郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.7

完成度の高いコメディ。
ストーリーの展開が速く、伏線の回収もお見事で
肩の力を抜いて純粋に楽しめる。
わき役、ちょい役が無駄に豪華であった(笑)

「キングダム」「マザー」そして「コンフィデンスマン」
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アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい(2017年製作の映画)

4.1

アンナの 4人目の結婚相手が監督するドキュメンタリー。  

 ゴダールに見出されたダイヤモンドの原石。    

パリに出てきたときは
フランス語が話せなかったというのに
その後、ヌーヴェル・ヴァー
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ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)

3.6

「自分の夢を追いかける」「個性的に生きる」ことは、
家族や周囲の人間の協力と理解とある程度の負担があって初めて成立する。
この作品のどこに、誰に焦点をおいて見るかで響き方がまったく違う。
どれだけ一般
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.6

冒頭のシーンとエンディングがこれほどまで印象的だった作品はない。
最高です。

まず冒頭のシーン。そんなに期待値上げても大丈夫??という。
佇む母親の疲れ切った表情。

そして、エンディングの観光バス
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.5

シルベスター・スタローンやドルフ・ラングレンのように年齢を重ねた方がアクが抜けて良い感じになった俳優が多いが、
アントニオ・バンデラスもその中に入る、しかも上位で。

年齢を重ねるということはこういう
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劇場(2020年製作の映画)

4.4

「勝手にふるえてろ」で松岡茉優を天才だと思ったが、
この作品で彼女は天才ではなく怪物であることを確信した。
冒頭の数分でのちょっとしたしぐさ、目線の使い方。
女優としての格が圧倒的に違うことが良くわか
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はちどり(2018年製作の映画)

4.4

何かに頼っていないとそのまま心が折れてしまいそうな少女が主人公。

それは、自らの家族ではなく(特に父親や兄ではなく)、
友人や恋人や後輩でもない。
やっと見つかった「頼りになる対象」も脆く消えていく
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.1

複数の重たいテーマとメッセージが込められた作品だったが、
トレーラーから予想されるように
さわやかな青春映画であることは間違いない。

サッチャー政権による新自由主義改革下のイギリスにおいて
移民、格
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.3

A24らしい作品。
そもそもストーリーが深く、展開が早いだけでなく、
音楽・音響、色彩、照明という映画的な仕掛けをフルに使っており、
情報量が多い。ぜひ映画館で見て欲しい作品。
高校生の兄と妹から見た
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.4

「学校、そして教師と生徒のあり方」を通して
アメリカの闇が表現されている。
静かな映画であるがメッセージは深い。
エリート学生として「アメリカ的であること、あり続けること」を
体現する個人としてのキツ
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

3.8

童貞の疾走感が素晴らしい。
上映時間中ずっと笑っていた。
ひたすらくだらなくて、楽しい。
このご時世、そういう空気に満ちた映画ってなかなか出会わない。
ラストシーンはホロっとくるんだけれどもね。
それ
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

4.1

「岬の兄妹」系のインビジブルなクズの話(実話ベース)

トレーラーから予想される「狂った母性」に注目していたが
パチンコ依存症のクズの発想と行動も描かれており
そういう意味でタイムリーかもしれない。
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.8

途中までティモシー・シャラメの映画だと思って見ていたけれども
エル・ファニングの映画だと視点を変えた途端に味わい深くなってきた。
散らかしまくったエピソードの終盤での回収の仕方がお見事。
上演時間が1
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