三四郎さんの映画レビュー・感想・評価

三四郎

三四郎

ミニヴァー夫人(1942年製作の映画)

4.8

さすが名匠ウィリアム・ワイラー監督…と唸らされる。

非常によくできた善悪二元論の戦意高揚プロパガンダ映画。
この映画の舞台はイギリスだが、当時のアメリカ社会の問題点を指摘し、銃後の人々のあるべき姿を
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風雲のチャイナ(1933年製作の映画)

4.8

バーバラ・スタンウィックはため息が出るほど美しい。キャプラ監督はアカデミー賞を狙ったこの映画のヒロインにどうしてもバーバラを起用したかったのだろう。その気持ちよくわかる。まさに適役。

中国人男性とア
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素晴らしきヒコーキ野郎(1965年製作の映画)

1.0

長くて疲れた笑
ロンドンーパリ飛行横断レースの知らせを受ける各国の反応が面白い。

フランス:裸体の女とそれを描く画家が映り、その裸体の女をじっくり上空から見ながら操縦するヒコーキ野郎。
ドイツ:角付
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僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

3.5

資本主義=希望すなわち「資本主義万歳!」の意味が多分に含まれているが、この邦訳タイトルが素晴らしい。
ドイツ語の原題は"Das schweigende Klassenzimmer"(沈黙の教室)だ。
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ボーイズ・イン・ザ・ボート ~若者たちが託した夢(2023年製作の映画)

3.5

スポーツ映画は感動するなぁ!
ボート競技の花形“エイト“なんて全然興味がなかったが、やってみたくなった!笑
観戦してても面白そう!

中世の街並みを残すドイツの大学都市テュービンゲンを旅行した際、ネッ
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キューティ・ブロンド2/ハッピーMAX(2003年製作の映画)

2.5

動物実験を止めさせるために化粧品会社と戦う…いや、法律を変えてしまおう!という安易なブロンド娘。

動物愛護団体ねぇ。「可哀想」という感情だけで行動するのはどうかと思う。実際、ハーバード大学を出たリベ
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エセルとアーネスト ふたりの物語(2016年製作の映画)

3.0

1928年から1971年、古き良きイギリスの夫婦の物語。

それにしても、イギリス人はドイツがお嫌い。イギリス紳士がよく言う言葉がある。
「ドイツ人はどんな小さな過ちも犯さない。犯すのは最大級の過ちだ
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アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

2.5

40歳のシングルマザーが16歳年下の男性アイドルと出会い恋に落ちるという夢物語。
最近の有名なハリウッド女優をよく知らないから見当違いなことを言うかもしれないが、Amazonのオリジナル映画にもアン・
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ベルンの奇蹟(2003年製作の映画)

3.0

再見しないとなぁ。
帰還した父親がなかなか家族とうまくいかないこととワールドカップでのドイツ優勝が描かれていたことは記憶にあるが、細部はすっかり忘れてしまった。

中学3年の時にワールドカップでサッカ
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猫の恩返し(2002年製作の映画)

1.0

フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵、キザでかっこいいじゃないか笑
しかし、バロン以外のキャラクターの絵が微妙で物語もつまらなかった…。
エンディングで流れた歌は聞き覚えがあったから、当時はそれなりに
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白銀は招くよ!/ザイラーと十二人の娘(1959年製作の映画)

1.0

ビックリするほどつまらなかった笑
唯一ワクワクさせたのは、冒頭のUFAマーク!
1959年公開の西ドイツ映画もUFAが作っていたのかと感激!
しかし、内容は酷かったなぁ。ザイラーとメートヒェン12人の
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婚約三羽烏(1937年製作の映画)

4.7

百貨店に採用された佐野周二、上原謙、佐分利信のイケメン松竹三羽烏が同店の社長令嬢高峰三枝子にのぼせ上がり恋の鞘当てを繰り広げる!

青年三人に気のあるそぶりを見せつつ実は…。この男心を弄ぶ令嬢役は、高
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家族会議(1936年製作の映画)

4.7

素晴らしい!この作品の演出は見事だ。この作品を観て何故島津保次郎監督が偉大と言われているかがわかった。これを観たのをきっかけにもう一度『婚約三羽烏』『浅草の灯』『朱と緑』を観直すと、1回目に観たときよ>>続きを読む

快感旅行(1972年製作の映画)

4.7

もうどうにも止まらない!
最高に面白い!感情を吐露する和歌、文語体の言い回しで盛んに流れるナレーション!!ところどころ名歌も入り風流なのかそうでないのか笑

森田健作の台詞にあった「思い込んだら命が
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虞美人草(1941年製作の映画)

4.8

この物語で最も大事なのは藤尾が持つ「金時計」だ。
子供の頃から藤尾は金時計を玩具として遊んでいた。宗近君はこの金時計が欲しかった。藤尾の父親と宗近君の父親は、将来宗近君にこの金時計をあげれば、藤尾もつ
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喜劇 逆転旅行(1969年製作の映画)

4.7

瀬川監督の旅行シリーズの中で一番好きな作品!
お料理教室で美人先生から習ったことを家に帰り復習するフランキー堺。一人二役で自分自身と美人先生を演じるが、どんどんエスカレートしておきまりのお熱い妄想へ突
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柿の木のある家(1955年製作の映画)

4.5

とっても心温まる名作。笑えるシーン満載なのもまたいい。
次に来る展開が読めていても、あるいは、ココ笑いどころですよ、といった演出でもやはり笑ってしまう。そんな爽快な作品だった。

最初は怖い奥様だった
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日本人(1938年製作の映画)

2.0

ラスト一瞬、高峰三枝子の横顔が映った!あの美しい横顔のアップはきっと彼女だと思う。
全篇観られず、断片的。戦場シーンが多い。

プリシラ(2023年製作の映画)

1.0

スクリーンに“GAGA“のマークが出た時から期待はしていなかった。
どうも“GAGA”配給の映画とは相性が悪い。大変失礼ながら、“GAGA“のマークが出ると、予告は派手だけど中身は単純な安っぽい映画と
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D3/マイティダックス(1996年製作の映画)

4.8

🏒8歳の頃、テープが擦り切れるまで何十回も繰り返し繰り返し観た作品!アイスホッケーに目覚めたのも、上達する為のヒントを教えてくれたのも、すべてこの映画だった。🥅

『飛べないアヒル』シリーズの中でも一
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.5

素晴らしいね!超豪華オールスターキャスト勢揃い!
日本映画の未来はアニメにあり。
何と言っても日本人の心をくすぐる、そんな傑作だ。

幕末・明治維新から戦前・戦中の謎まで、この時代にスポットライトを当
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舞姫(1951年製作の映画)

4.7

美しいなぁ、綺麗だなぁ、高貴だなぁ
映画の冒頭から高峰三枝子を眺めながら一人溜息をつき恍惚としていた。色香漂い落ち着きがある、和服姿がまた絵になる。

川端康成の作品を映画化したようだが、素晴らしい出
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たそがれの維納(ウィーン)(1934年製作の映画)

4.7

豪華絢爛な最後の世紀末Wien…その華やかなりし過去の栄光を綺麗に綺麗に映像に収め遺した!
それが、この『たそがれの維納』だろう。もう冒頭シーンから洗練された雰囲気が漂い、優雅で気品がある。色ごとの噂
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Dein Leben gehört mir(原題)(1939年製作の映画)

4.8

支那を思わせる東洋趣味の宴と支那風のメロディから始まるメロドラマ的犯罪映画。と言いたいところだが、どうもこの東洋趣味の宴は「蝶々夫人」をイメージしているらしい。欧米人にとっては、日本も支那も同じ文化に>>続きを読む

アンナ・カレニナ(1935年製作の映画)

3.1

ガルボは庶民の役より高貴な役の方が似合うのだけど、しかし色気がない。神秘的なのは間違いない。でも色気がない。色気がないというよりも人間味がないのか、だから神秘的という表現がしっくりくるのかしら。
そし
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椿姫(1937年製作の映画)

3.0

シャンパン片手に笑う彼女
時にその瞳は涙に濡れていた…

友達がいいね、あのガストン…私は人生において彼のような人になりたい。彼の役を演じたい。
「愉快でおもしろいだけの人かと思っていたわ…実は心優
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双頭の鷲(1947年製作の映画)

4.5

「僕はあなたを幸せにすることはできない、しかし僕らは紋章にある双頭の鷲になれる」
この作品は、宮廷もの悲劇で舞台劇をそのまま映画にしたような、舞台の映画化と思わずにはいられない作品だが、なかなか見応え
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スザン・レノックス(1931年製作の映画)

2.5

サイレント時代のグレタ・ガルボを観たことがないが、やはり彼女は喋らない方が良いように思う笑
遠くを見つめるような淋しげな瞳さえあれば、彼女に言葉はいらない。

しかし、このヒロインの役、ガルボには合
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うたかたの戀(1935年製作の映画)

4.1

この映画の秀逸なところは、フランス映画にもかかわらずキスシーンが一度も出てこないこと。クレジットのメロディでウィーンが舞台の映画であることがわかる。ここ最近観た映画の中ではなかなかいい映画だった。>>続きを読む

春の調べ(1934年製作の映画)

3.3

最初、サイレント映画かしらと思うほど、表情と仕種、音楽だけで魅せる。
なぜ英語?と不思議に思ったが、ケースカバーに書かれていた。アメリカバージョンだそうな。だからやっぱりカットされている。本来95分だ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

1.0

かなりつまらない映画だったなぁ。
じゃあ観るなよという話なのだけど…。

主役の二人が韓国人ではなく中国人に見えて仕方なかった。予告編を観た時、中国映画かなと思っていたら、韓国語を話していたので驚いた
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坊やが盗まれた(1934年製作の映画)

4.5

ドロテア・ヴィークが観たい!ただそれだけの理由で鑑賞!笑
彼女の美しさはまさに国宝級です。

気になったのは息子との大胆な入浴シーン。顔じゃ笑っているが、アメリカ人が望むもの、求めるものを嘲笑して演じ
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スウェーデンイェルム家(1935年製作の映画)

1.0

ハリウッドに渡る前のイングリッド・バーグマンが出ている。
ノーベル賞を貰えるような研究をしている父と長男、演劇に夢中の長女、中尉の次男、しっかり者の婆やさん、そして次男の婚約者のバーグマン。
ホームコ
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大河への道(2022年製作の映画)

3.0

伊能忠敬の地図作りは「異国から身(日本)を守る為のはじめの一歩」だった。
ほぼ正確な日本地図を江戸時代に作ったのだから…、本当に凄すぎる。

処女オリヴィア(1950年製作の映画)

1.0

なんなんだこの映画は…。
少女趣味を詰め込んだ映画か?いや、少女趣味と言うよりも、繊細さが全くなく下品なくらい表現がストレートで喋りすぎるし積極的過ぎる。

当時のキネマ旬報を手にとった時に読んだのか
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ナイン(1983年製作の映画)

3.4

名門進学校・青秀高校の試合を観ていた見知らぬ美女、その悲しそうな顔。
「彼女のあんな顔は見たくない。彼女には絶対に笑顔が似合う」
と、野球部に入る新見克也と唐沢進。ただそれだけで?と言われればそれまで
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