このレビューはネタバレを含みます
人生で初めてA席で映画を観てみたのだけれど、首と目が疲れたので二度とA席では観ないと心に誓う。
予告編ではドキュメンタリーと謳われていて、映画の冒頭でも「これは14歳の中学生たちのありのままの物語」的なことが謳われていたのですっかりドキュメンタリーを期待して観賞に臨んだわけだが、蓋を開けて観てみるとこの作品をドキュメンタリーと呼ぶには抵抗があった。
たしかにそこに出てくる生徒たちは皆素敵だったし、可愛かったし、懐かしかった。特に好きだったのは、撮影者に「大人になっても忘れたくないことは？」と訊かれた子が「アイスの味と、OOさん(好きな子)とLINEしたり電話したりする時間」と答えていたシーン。あと生徒たちの語りから生徒同士の友情関係の濃淡みたいなものが合間見れて、それが懐かしくて面白かった。
でも映画の構成や演出にはかなり不満があった。
まず冒頭の馬のシーンは蛇足に感じた。ナレーションはさらに蛇足で、説明しすぎでは？って思った。
あと常に伴奏がかかっていてストレスだった。生徒たちの語りや仕草は素晴らしいのに、また伴奏がやってくることがストレスすぎて辛かった。意図がよく分からない伴奏が悪目立ちしていた。
総じて思ったのは、これは"14歳の中学生たちのドキュメンタリー"というより、"ノスタルジーのプロモーション映画"みたいだなと思った。
これだけは何度も言うけど生徒たちの語りや仕草は本物で素晴らしいのに、演出があまりにも過剰で嘘っぽくて商業的で好きではなかった。
以下雑感。
・全員が主役みたいな撮り方がされていたが、トピックがあっち行ったりこっち来たりで集中できない感があった。人数の問題？
・"2年6組"を構築するために担任の語りを織り交ぜても良かったのでは？
・主題歌いいね
