Miller

ウィリーズ・ワンダーランドのMillerのレビュー・感想・評価

-
ゴーストタウン化した田舎町で、車がパンクしてしまったニコラスケイジは、修理代の代わりとして、閉鎖されたアミューズメントパークの清掃をすることになる。
アミューズメントパークの中には、不気味なマスコットキャラクターがおり、そのマスコットには殺人鬼の魂が乗り移っていた。
ニコラスケイジと、そこに立ち入ってしまった若者グループが殺人マスコットに襲われていく。

事態は不気味さを増し、緊迫する中、黙々と清掃をし、淡々とマスコットを残虐に殺し、その人形を片付けTシャツを代えるニコラスケイジ。
ビールを飲み、ピンボールをアラーム毎にこなす、日課時限を厳守するニコラスケイジ。

ラスボスとの対決前に主人公の目のアップなんて、今のどの映画にもはまらないカットが、この映画では機能する。

敵を便器に叩きつけ、ワニのマスコットの口を裂いたり、漫画や映画で何回見ただろうかという倒し方と展開、殺されていく若者たちの類型的な行動は既視感しかない。

今の時代で80~90年代のホラーを映画化すると、チープさや既視感が難点になるであろう点を、チープさや既視感で一杯になるよう振り切り、そこに曲者ニコラスケイジを配置することで、絶妙な面白さを作り出している。

今後このテイストを使って、様々なモンスターVSニコラスケイジを見たい。
Miller

Miller