「人間は変わらない≒他者を変える事はできない」残念ながらゴミはゴミのまま一生を終える。華やかな人生に見えてもそれは単なる「華やかなゴミ」回収される先が違うだけで私もゴミみたいな人間なので、アルやジョーやライアンのような連中を軽蔑する事は出来ない。
人間は他者の許しを巧妙に自らの救済にすり替える狡猾な生き物でもある。そして書き換えることのできないはずの過去を魔法のように「輝ける未来への助走期間」に上書きする。
私自身も身に覚えのある魔法のことだ。
私は自らもゴミであると書いたが、それとて保険であり、シェルター作りに勤しむ醜い自分を露呈したに過ぎないのだ。
ある人は言う
「時計の針を巻き戻す事はできない」と、
ある人は言う
「過去と決別し未来へ一歩踏み出しなさい」と、
ある人は言う
「すべて若気の至りだよ」と。
久しぶりにこんなに胸が押しつぶされそうになる程に悲しい映画を見た。だけれどもこの映画を見て自分の考えが変わったのかと言われればノーである。
冒頭に記した通り人間は変わらない。
私はキャシーの傍にいる傍観者のままだ。