m

バワリイのmのレビュー・感想・評価

バワリイ(1933年製作の映画)
5.0
1930年代のアメリカ、バワリイで、町の有力者の座を巡って争い合う二人の男の物語。いっつもいがみ合っては喧嘩ばかりして、どっちの方が喧嘩が強いだの、どっちが上だの、女をめぐって奪い合ったり、とにかく競ってばかりいる二人が、最後は「二人でいっちょやったるぜ」と意気投合。実にポジティブにキューバまで戦争しにいくあたりがアメリカらしい。

実に気持ちのいい映画で、最後はほろりと泣けた。「男の友情」とかいうと、「け、しゃらくさい。そんな簡単に騙されないぞ」とか思っちゃう私でも、この作品は素晴らしかった。ウォーレス・ビアリーとジャッキー・クーパーのコンビ作はこれで3作品全部見たけどハズレなし。とはいえ今作は二人が主役ではなくて、ビアリーとジョージ・ラフトの男の友情物語。クーパーくんはそこに華を添えて、でもやっぱりビアリーとクーパーの友情物語でもあるのだった。

ところで相変わらず可愛くて芝居がうまいクーパー君だったけど、お尻が・・・。だから「おや!もしや『宝島』の少し前の作品では」と思って調べたら、やっぱり前年の作品だったw 『宝島』ではもっと太って「お尻ちゃん」みたいになっていたけど、その兆候がありありと。ま、でも今回はぜんぜん許容範囲内でさほど気にならないレベルだったけど。

あとそうそう、「火事だ!」でみんなで店ほったらかしテンションMAXで駆け付けるあたり、江戸っ子ですな。実に楽しそうw 下町の男たちはどこの国でも火事が好きなんでしょうか。
m

m