森野樽児

衿まき女 ~闇のアサシン~の森野樽児のレビュー・感想・評価

2.0
都市伝説「衿まき女」を中心にいじめられっ子の少年、家庭に問題を抱えた援交JK、ルポライターと複数視点で物語を追っていく映画。

とは言え殆どメインは高校を舞台にした陰湿なイジメからの因果応報物語です。
いじめられっ子だった少年は援交JKの生パンツを被ったことで覚醒し(HK的な意味ではないです)、「呪い屋」の斉藤洋介に頼んでいじめっ子を殺してもらい……
あとまぁ人を呪わば穴二つ的な流れです。

この斉藤洋介が使役?して人を殺すのに使ってるのが「衿まき女」なのですが、色々設定はあるものの大して深堀りされずにふわっと終わります。
一応その正体には謎があり伏線も張ってますが、それ以上に不明な点が多すぎてだからなんだ?って感じです。

そもそもビジュアルからして衿まきに見えないし、ポスタービジュアルほど爪も長くないし、肝心の殺し方もその自慢の爪で「ひっかく」というポケモンかな?ってレベルの攻撃。
そしてラストバトルでは普通のJKにやられます。なんなんだコイツ。
ラストでも一つ不思議な設定が明かされますが、どうせならもっとこの辺を膨らませてちゃんと「衿まき女」中心の物語が見たかったです。

ど定番ないじめからの都市伝説ホラーと言ってしまえばそれまでですが、内容はかなり粗がありホラー感は皆無。ただ胸糞悪いいじめ描写が見たいならアリかなと。
あとは先述した生パンシーン他JK見学店が出てきたり、女子高生に腹芸させたり、妙齢女性にJK制服着せたりと、監督のフェチが随所に感じられますので共感できる人にもオススメ、かもしれません。

それから、呪い屋役の斉藤洋介筆頭に無駄に名バイプレイヤーを揃えたキャスト陣も謎でした。彼らは何か騙されたんでしょうか?

あと関係無いですがクレジットの協力にちゃんとJK見学店があってなんか笑いました。
森野樽児

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