森野樽児

スリザーの森野樽児のレビュー・感想・評価

スリザー(2006年製作の映画)
4.0
宇宙から飛来した謎のキモキモ肉生物が人間を乗っ取り街一つを壊滅させちゃうSFホラー。

てっきりB級クリーチャーモノかと思いきや、グロありギャグありサービスありのエンタメホラー。大変満足した所で最後のクレジットに「監督ジェームズ・ガン」が出て来て納得。

登場人物のキャラの濃さや小気味良い掛け合いでテンポよくストーリーがガンガン進み、全く飽きさせない作りなのは流石。
この手の作品に詳しいわけではない自分が想像する「アメリカのホラー映画」って大体こんな感じ。
起承転結がしっかりしてるのと、無駄に場をかき乱すキャラがいないのでストレスなく鑑賞できます(どう見ても市長がそのポジションなんですけど)。

そんな物語としてのとっつきやすさと反比例するかのようにクリーチャーのグロさはフルスロットル。
肉感たっぷりで生っぽいビジュアルはダメな人はとことんダメなやつだと思います。特に人間を乗っ取るスリザーこと肉虫はとにかくキモい!
デカいナメクジやヒルみたいなもんですが、見ようによっては内臓がそのままウネウネ這いながらやってくるような気持ち悪さ。
おまけに基本口の中を狙ってくるというイヤさ。見てるだけで口の中にイヤな苦味が広がるような気すらします。
特にスリザーの親玉になってしまったグラントの最終形態は最高にキモいです。
まばらに毛が生えてるとこが個人的には最キモポイントです。

とは言えそんなグラントも妻スターラへの愛情が弱点になるどこなんかが非常に良いバランスだと感じました。

先述したように非常にテンポよくて飽きないエンタメ映画ですので、キモ肉虫祭りと動物が酷い目に遭うのが平気な人ならオススメです。
森野樽児

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