GOROTUKI

キックスのGOROTUKIのレビュー・感想・評価

キックス(2016年製作の映画)
3.9
アメリカ人の大半の人は知っている、
ティンカー・ ハットフィールドを…
コレを聞いてハットした人は
スニーカーを愛している人だ!
あのエアジョーダンの
デザインを手掛けた人物。
因みに映画関連で言うと、
『バックトゥーザフューチャー』の
マーティン・シェイマス・マクフライ
が履いていた、
足を入れたら勝手にフィットさせてくれる。
あのナイキシューズもデザインしています。
余談:「Tinker Hatfield」が「Air Jordan」シリーズのデザインを担当しはじめたのは、「Air Jordan 3」以降。それ以前は「Peter Moore」という人物が「Air Jordan」のデザインを担当していた。彼は、30年以上〈Nike〉のクリエイティブ・ディレクターを務めていたが、同時に〈adidas〉のアメリカ支部の創設者という経緯も持っており、〈adidas〉の3本線で三角形をかたどった、アイコニックな“パフォーマンスロゴ”のデザイナーでもある。この人もスゲ〜人!
そして本作は、
エアジョーダンに憧れる少年の物語
では感想

監督はジャスティン・ティッピング
〜ここでおっさんでもわかるtipping〜
オークランド出身で、
あの『クリード』『ブラックパンサー』の
ライアン・クーグラー監督と幼馴染で今でも交流があるらしい。クーグラー監督デビュー作『フルートベール駅で』は確かにオークランドが舞台でした。
ティッピングはもとは経済学を学ぶため大学進学し、すぐに「自分に合わない」と悩み。
そんなとき交換留学生の募集があり、イタリアのローマにある大学に留学、そこでネオレアリズモの映画を観賞したことで帰国後、映画専攻に切り替えて映画道に。
監督のショートフィルム『Nani』は
各国映画祭で受賞!
⬇︎〔予告動画〕

https://youtu.be/9C-YDjSTNKk

本作で初長編!
そして本作の内容は監督の実体験だという。
「16歳の時に、新しいナイキを履いてウェストオークランドを歩いていたら襲われた時のことを基にストーリーを考えた。だが。このストーリーの感情的な部分はボコボコにされて帰宅した時の気持ちからきている。ボロボロの唇で帰宅した僕に"大丈夫。これでお前も男だ"。と兄が言った。なぜだかその瞬間、その通過儀礼を経験できたことが嬉しく思えた。だが、思い返してみると、男らしいさについて我々が持っている考えはとても間違っていると思う。まったく無意味な暴力を振るわれただけなのに。」ティッピング監督はこの"男らしさ"についての興味から脚本を練り上げたそうだ。
【無意味な暴力を振るわれた】="男らしさ"
世界共通なんだなぁと実感^_^

そんなこんなで
サングラスを「シェイド」
髪型を「フェイド」
車を「ライド」
とスラングでオシャレに呼ぶように
靴、スニーカー、シューズではなく
「キックス」と言うと教えて頂いた1作でした!(地域によって違うらしいけど)

キックスお豆知識①
主人公ブランドンの妄想として登場する宇宙飛行士は、フェリーニの『8 1/2』で主人公が幻視するサーカスの大女のオマージュ。

キックスお豆知識②
主人公ブランドン役、ジャキング・グロリー
はラッパーのスヌープドッグが設立したジュニア・フットボール・チームのランニングバックで活躍、ジュニアオリンピックでは1500m、800m走で金メダル!
これは逃足は天下一品だわ^_^
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