それが映画というメディアにおける規則であるかのように乙羽信子は画面上で抑制され、田中絹代が全面に押し出される。物語上そうだからというもっともらしさを超越している。かと言って乙羽信子の存在感が消されて…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
全く予備知識なしで観たので、え、そういう展開?!の連続だった。ストーリーを全く知らないと、こういう驚きもある。
ショットの構図とか演出が、やり過ぎ感なく、でもわかりやすく色々と描写しているのを感じ…
京都の道具商・堀雄二は見合いでその相手・乙羽信子より同伴した姉の田中絹代の方にぞっこん惚れてしまう。乙羽は、姉と堀の関係を維持させるためセックスなしの結婚を堀とする。
高尚な文学の呈を装い、谷崎原作…
結婚相手の姉を愛する男とそれを承知の妻と天女なのか鬼なのかわからない姉が3人で仲良く暮らす。「突然炎のごとく」的な三角関係が美しい京都の風景の中繰り広げられる。溝口の演出の素晴らしさは言うまでもない…
>>続きを読む溝口作品の個人的最高傑作だと思う。
ヴェネツィアで評価される前からすでに出来あがっている。3人の動線を巧みに活かしたトラヴェリングの長回しショットの強さはもうほとんどあれ以外あり得ないという程。
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