tk33220さんの映画レビュー・感想・評価

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美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.0

ラストのドニ・ラヴァンが踊り狂う場面の最後の最後で彼があのフロアから勢いよく出ていくところで映画が締められるのが堪らなく良い。運動そのものに意味なんかなくても映画で感動はできるという好例。

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

2.8

途中で『ヒート』のような夜景ショットが出てくるので強引にマイケル・マンを引き合いに出すのだけど、「Bye Bye Blackbird」でどうしようもなく泣いてしまうのは二人とは無関係の人間から不意に過>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

2.5

オフに鳴り響く音、見せない演出がサスペンスや物語を描く手段ではなく目的になり、唐突に挿入される現代のショットも読ませようとしかしてこないので飛躍もなく窮屈。唯一あの飼い犬が裏口横の窓から外へ飛び出して>>続きを読む

からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.7

今泉力哉の作家性が抑えられて普通の映画となっている。小豆島の抜けの良いロケーションをバックに人物2人をやや遠目に捉え、ここぞという所で寄りの切り返しに移行する一貫したオーソドックスな会話の処理が良い。>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

2.9

ド派手さとケレンで押し切る戦闘シーンが終わると必ず一息ついたり、逃走もフェードですっ飛ばしたりするのが非常にしんどい。映画のアクションってこんなものなのだろうか。

まひるのほし 4K(1998年製作の映画)

4.0

ほとんどアクションでグイグイと映画を進行しているのが感動的。ヨシヒコさんが個展にやってきた客に小さい焼き物を手渡す際の、客側のちょっとした戸惑い加減が凄まじくサスペンスフル。

花子 4K(2001年製作の映画)

3.5

一軒家を舞台にしている映画なのでオフのおとの使い方が面白い。母と娘で食事をしていると二階から父親の三味線が聞こえてきたり。あの後ろ姿しか映らない姉の部屋の扉が磨りガラスなのも良い。

阿賀の記憶(2004年製作の映画)

3.7

『阿賀に生きる』と連続して観ると手法の差と技術の洗練に驚く。ホームでの会話中に迫ってくる電車、画面の奥に時たま映る自動車など、10年前にはあまり映っていなかった対象によっても過ぎゆく時間が感じられる。

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

4.2

長谷川さん夫婦宅を横に流れる大きな川と共に捉えた俯瞰のショット、窓から射し込む光、画面奥から耕運機がやってくるショット、森の木々の緑、船大工の遠藤さんのクローズアップなど、映画を構成するあらゆるショッ>>続きを読む

胸騒ぎ(2022年製作の映画)

2.5

一旦逃げ出した場所に不本意ながら戻らなくちゃならないって展開が『闇動画』にありそうだと思いながら、それでも逃走劇とか見つかってしまうのではないかというサスペンスに全く興味がなさそうな映画なので退屈する>>続きを読む

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

2.5

この映画の主題になっているのは「映像における支配性」であることは承知のうえで、映画自体を単なる情報として扱ってるのはどうなのかと思ったり、わざわざ事実を指摘してるだけとエクスキューズしてる割には『マン>>続きを読む

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

2.5

全てあっち側/こっち側という型に上手くはめ込もうとしてるのが退屈。KKK的な敵の夜襲にあうシークエンスも敵に挟まれる橋の場面も全く活劇になっていない。

奇妙な女(1946年製作の映画)

3.8

落下によって物語を展開させながら、階段や扉も的確に利用するとてもリッチな映画に思える。ヘディ・ラマーがジーン・ロックハートを始めに誘惑する場面での、普通なら誘惑してからリアクションを見せそうなところを>>続きを読む

テキサスの旋風(1932年製作の映画)

3.0

ティム・マッコイが実は頭がおかしかった的な展開になるのかと思ったら意外とそれっぽいオチに落ち着いた。

ブルースチール(1934年製作の映画)

2.5

ジョン・ウェインとジョージ・ギャビー・ヘイズがいつの間にか出会ってたり、途中で襲われるエレノア・ハント一行の登場の仕方などが良い意味でも悪い意味でも説明不足。

恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

2.9

序盤こそセリフのおかしさでそこそこ楽しめるけど、付き合ってるフリをさせられるっていうシチュエーション自体がバレるバレないのサスペンスもスクリューボール的なドタバタも引き起こす余地がないので退屈。

ユタから来た男(1934年製作の映画)

2.5

サイレントでのやり方をそのままトーキーに持ってきたような素朴な西部劇。

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

4.0

チャップリンが酒屋で一人佇むショットや、ジョージア・ヘイルとのやり取りなど悉く良い。序盤で強風を使ったギャグなど馬鹿馬鹿しくて笑えるけどメロドラマとしての良さに満ちている。

路上のライオン(1953年製作の映画)

3.5

冒頭の登場の仕方からキャグニーのほのぼのとしたコメディを想像してると(それ自体居心地が悪い組み合わせだが)、所々彼の気色の悪さが全開になる演説による民衆への先導だったりが挟まり異様な感覚にさせられる。

アメリカの恐怖(1936年製作の映画)

3.8

この尺で主演の二人の魅力を全開にして、物語的には上手く収斂させながら、所々に荒唐無稽さが炸裂しているのが凄い。ジョーン・ベネットが屋外で拳銃をぶっ放すくだりに、ケイリー・グラントがホテルの窓枠に隠れて>>続きを読む

恐怖の背景(1943年製作の映画)

3.9

スパイを扱った微妙にミステリー要素も孕む作劇だけど、説明描写をとことん排除してアクションアクションで繋いでいく感覚が堪らない。

バワリイ(1933年製作の映画)

4.0

暴力というかアクションの速度が物凄い。火事現場での消火活動そっちのけの殴り合いや、橋から飛び降りる賭けのシークエンスなど倫理観の欠如したバカバカしさが素晴らしい。ウォルシュは時々ソヴィエト派みたいなモ>>続きを読む

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

2.5

いくつか脚本上のイメージはあるので読ませる作品にはなってるけど、基本スタティックな会話で雰囲気が悪くなり一方が外へ捌けていくだけなのでこれは映画なんだからという気分にさせられる。

シャーロック・ホームズと恐怖の声(1942年製作の映画)

2.9

さすがユニバーサルだからか他のBに比べると照明が格段にしっかりしていたりはするけれど、ホームズの推理が長いから机の上に置かれている拳銃を使ったサスペンスが全く機能していない。

虐殺の河(1949年製作の映画)

2.8

白人とインディアンの対立が冒頭に描かれるものの、インディアンは終盤まで鳴りを潜め辛気臭いメロドラマが展開される。最終的にインディアンとの銃撃戦が繰り広げられキャロル・マシューズが撃たれるところから、敵>>続きを読む

地に堕ちた愛 完全版(1984年製作の映画)

3.5

冒頭の劇中劇からサスペンスフルな画面が連続して面白い。リュプチャンスキーとシャンプティエの撮影と照明は流石。

パリでかくれんぼ(1995年製作の映画)

3.0

ナタリー・リシャールがひたすらダンスするくだりが凄い。

青春がいっぱい(1966年製作の映画)

3.0

駅で始まり駅で終わる古典的なアメリカ映画然としたルックに、省略を多用したコメディ演出など最後まで楽しめる。ただし土曜日の課外活動を抜け出し敵校のマーチングを偵察に行く所と、本番まで何も映さずに省略する>>続きを読む

メーベルの身替り運転(1914年製作の映画)

3.0

メーベル・ノーマンドだろうが誰だろうが気に食わないやつは引っ叩く悪漢をチャップリンが演じているが本筋のドタバタはそこそこ。マック・セネットの映画に頻出する物を投げ合う場面で、ニ者間の切り返しで進行する>>続きを読む

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.8

シームレスに夢と現実が行き来しサスペンスが巻き起こる。夜中に磔にされてるキリスト像の釘を抜くとキリストが動き出しその場から去っていく肉感的なショットが素晴らしい。エドガルドが粗相をするシークエンスでの>>続きを読む

ラジオ下神白―あのとき あのまちの音楽から いまここへ(2023年製作の映画)

4.2

2つの団地を挟む道路、ラジオのリクエストを募る黄色いポスト、ベランダに干された洗濯物、音楽を楽しむ人々の顔などことごとくショットが良い。部屋での会話の場面でもうっすら画面外で別の会話がされている様子が>>続きを読む

ノックアウト(1914年製作の映画)

3.5

ボクシングへ至るまでの町の喧嘩の時点で相当暴れているけれど、アーバックルが試合相手に拳銃をぶっ放してからの展開の野蛮さが常軌を逸している。警官が署内ですら拳銃をぶっ放す無茶苦茶っぷり。アーバックルが着>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

2.5

コング側(地底)とゴジラ側(地上)の暴れっぷりが平行して描かれるが所々ぶつ切りで一体何がなんだかわからず、急にゴジラが寝返る場面も設定上セリフが無いから切り返しが入ろうが意味がわからない。勢いでどうこ>>続きを読む