溝口健二監督の作品は観終わった後の満足感が大きいですね。
映像は幻想的ながらも、メッセージ性が強いです。
ヒューマニズムに溢れた名作です。
小学校のときに森鴎外の『山椒大夫』を読みましたが、とても…
溝口作品鑑賞6本目。
美的観点において監督の最高傑作なのではないか。
肝心な所で使われる長回しが凄い。
ただ居ること/あること/運動そのものに意識を向けさせる長回しではなく、時空間の連続性を保つこ…
このレビューはネタバレを含みます
名作。
後味が悪く、救いがないストーリー。悪徳豪族の山椒大夫を捕らえるカタルシスはあるものの……。
陰鬱な展開と相反するかのような美しい映像が印象的。計算され尽くした構図と陰影。
端正な芝居を長回し…
各カットのあらゆる要素に抜け目がなく、作品世界に引き込まれて、あっという間にラストに辿り着いている。
そしてショットの引力が凄まじい。
物語の残酷さとは相反するように映像美が確立され、戸惑いを覚える…
溝口はワンシーンワンショットっていうレッテルが馬鹿馬鹿しく思えるくらいにはここぞというタイミングで割っている。御触れを出し屋敷へ取り締まりに向かうシークエンスで、身分が改まった花柳喜章と進藤英太郎が…
>>続きを読む溝口健二作品を初鑑賞。
森鴎外の名作短編小説を適度に脚色し、ドラマチックに仕上げた映画。
内容的にはかなり切なくて辛い作品ではあるものの、人情の美しさが鮮烈に描かれており、どこか清々しい印象すら…
本当にため息が出るほど美しい映像。
本作こそ溝口監督の最高傑作だと思う。
三大巨匠のうち、小津、黒澤はヒューマニズムな作品多いのに溝口監督はアート志向の絵でダークな物語が多いとこが良いんだよなあ。…
凄く良かった。
悲劇的な話であり、人間のむごさが描かれているが、それでもほんの一筋の光はさしている。なんとも言い難い絶妙なバランス。美しかった。
「人間は我が身の世過ぎに関わりがなければ、ひとの…