「ここから出られないようにするわ。"足潰しの刑"よ。大丈夫。あたしを信じて」
ある人気作家が自動車事故を起こし近くの家の女性に助けてもらうも、その女性が自分のイカれたファンで大変な目に遭う話。
クソ怖かった。キャシー・ベイツの怪演凄すぎ。
キャシーが死ぬほど本のファンだというフリが序盤に入るので、ミザリーが死ぬ内容の新作が彼女の手に渡ってから、「ああヤバい…読まれたら終わりや…」とハラハラしながら観ていた。そしてバレた瞬間のキャシーの豹変ぶりたるや。それまでナイチンゲールかってくらい優しかったので、ガン決まった目が怖すぎた。
その後ポールが軟禁されて小説を書かされるハメになるのも恐ろしい。自分の望む物語を書かせようとするってファンとして一番やっちゃいけないことだと思うんだが、1章ずつチェックして完全に編集になってるキャシーにはちょっと笑ってしまった。思い出のアルバムの中身もヤバかったな。
キャシー・ベイツってどこかで見た顔だなと思ったらタイタニックの成金おばちゃんだったのか。すごい女優さんだわ。
以下、セリフメモ。
「"ミザリー"が売れたおかげであなたの娘は大学まで行ったじゃない。そしてあなたは2軒の家持ち。なのにそのミザリーを殺すなんて…」
「こんなに売れるとは…。今殺さなきゃ一生他の作品を描けない」
「あたしはナンバーワンのファンよ。何も心配しないで。あたしが看病してあげる」
「初稿を読ませる人間は限定してるんだ。編集者とエージェント。そして車の事故から救ってくれた恩人だ」
「40ページまで読んだわ。ただなんというか…言葉が汚かった」
「この世で一番可愛い動物。雌ブタのミザリー!」
「よくも…よくもやったわね!彼女を殺すなんて!ミザリー・チャスティンを殺すなんて!」
「言っとくけど誰も来ないわよ。医者もエージェントも、そして家族も。連絡などしてない」
「汚れたものを始末するのよ」
「…原稿を焼けと?」
「辛いでしょうけどそれしかないの」
(ベッドに油をかけながら)「人は助け合って生きてきたの。あなたを助けたいのよ」
「ポール、あなたなら書けるわ。焼いたあんな小説でなく素晴らしい作品を。ここで新しい傑作を書くのよ。"ミザリーの生還"。」
「こんなに尽くしてるのに!その挙句"こんな紙で仕事はできない"!?もっと感謝の気持ちをもったらどうなの!」
「期待してるわよ、ダーリン。(投げキッスを)受け止めて!」
「あなたが来た頃は、作家の部分だけに惹かれてた。今はあなたの全てを愛してるの」
「銃があるのよ。いっそこれを使ったら…。弾を込めとかなきゃね」
「ポール、部屋から出たのね。ペンギンの置物はいつも南向きなの」
(ナイフを出して)「これを探してるの?」
「私たちは永遠に結ばれる運命なの」
「この世に別れを告げてね。ピストルに弾を2発。あなたに1発、私に1発。美しい死を遂げられるわ。恐れないで。愛してる」
「僕らがミザリーに永遠の命を与えるんだ。死ぬ前に書き上げねば…」
「読みたいか?ミザリーはイアンと結ばれるのか、読みたいか?」
(原稿に火をつけて)「君も同じことをしただろ?」
「やめて!あたしのミザリーを!」
「あの経験を本にしたら?」
「金のためにあの恐怖を再現しろと?一生かかっても忘れられるものか。確かにあの女は死んだが、記憶にこびりついてる」
(ウェイターが)「失礼ですが、ポール・シェルダンさん?あたし、ナンバーワンのファンですの」