ヒデ

哀れなるものたちのヒデのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「胎児の脳を成人女性に移植し、蘇生した」

自殺を試みた妊婦をマッド外科医が拾い、胎児の脳を彼女の死体に移植してイチから育てる話。

この作品は凄い!こんな作品見たことない。プロットと映像の凄さもさることながら、エマ・ストーンの女優魂の凄まじさよ。ブラックジャックみたいな見た目したウィリアム・デフォーや、超絶惨めな男を演じるマーク・ラファロもいい味出してた。

イヤイヤ期レベルの子供の状態で冒険へ出ることを決め、リスボン、アレクサンドリア、パリなど様々な都市を旅して彼女は成長していく。特にアレクサンドリアでの地獄絵図や、パリでの娼館の経験は強烈。無垢な赤子だからゆえに出る理性ある社会への疑問や、人間の本質を探すようなセリフが面白い。

ダンカンはひたすら情けなく、マックスはひたすら良い奴なのだけど、結婚式で元夫に掻っ攫われたのはさすがにそりゃないぜと思ってしまった笑(ちゃんと戻ってきたけど)

最後の将軍ヤギ化エンドはなかなかマッドで好き。あれでハッピーエンドっぽくなってるのほんと草。


以下、セリフメモ。


「なんて美しい痴人…」

「ここに住み込み、彼女の成長を記録してくれ」  

(メイドの前でマスターベーションをして)
「私、幸せになる方法見つけた!」

「彼女と結婚してやってくれ。君は彼女に好意を抱いているだろう?」

「失礼ですが、彼女を愛人として育てるつもりなのかと…」
「私は宦官だ。性欲などない。私に性的興奮を与えるには北ロンドン中の電気を集める必要がある」

「昔、私の胃液を出す器官を父が実験として取ってしまったのでね。その結果、必要だと分かった」

「おかしな婚姻届だ。君がここに監禁されることを証明するなんて。君を外に連れ出したい」

「間違っても私のことを好きになどならんことだ。冒険は与えられても、真心などない」

「どうしてみんな、これ(SEX)を一日中しないの?」

「タルトはこうやって頬張って食べるんだ。まるで人生を食べるように」

「いいか、理性ある社会ではそうしない。"ステキ"、"最高"、“このお菓子サクサクね"、この3単語だけを喋れ」

「私、冒険したの。砂糖と暴力の味を知ったわ」

「私、寝る。私の上で"熱烈ジャンプ"して」

(奔放なベラに振り回され)
「私は所有欲の魔物になってしまった」

「突然海の上に連れてきてすまない。だがこうするしかなかったんだ」

「結婚してくれ。遊んで捨てるつもりだったのに、どうしてもできないんだ」

「私、(あなたがカジノで手にした巨額の)お金を全てあげたわ。スラム街の貧しい人々に」
「このクソアマ!!」

「女が客を選べればいいのに」

「30フランでファックして、私に10フランを持っておいで」

「金で抱かれたのか?女がする最悪のことだ!!」

「私は娼婦だったのに、結婚できるの?」

(結婚式中に元夫が現れ)
「私、行きたい。マックス、止めないで」

「使用人と馬が合わなくてね。反逆を抑えるにはこれ(銃)がないと」

「今夜妻を眠らせ、クリトリスを切除する」

「私は新しい自分とクリトリスを愛して生きていく。馬車を出して」

「(ヤギになった)将軍にお水をやって」
ヒデ

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