大学生の頃に見たときはフレーム内を人物が水のように流れているという印象を持ったが、今思うとそれはカメラに無駄な動きがないという事で強ちその印象も間違ってはいないなと思う。
割と2020年前後で流行…
ブレッソンによる誘導、制限、観客の視線は自由を欠く。
立ち上がった男の頭部は画角から見切れ、次のカットには大きく手を映し、その次には崩壊するテーブル。この統制されていない一連の3カットは以後の不幸な…
ブレッソンの『ラルジャン』は、とてつもない映画であることは間違いない。
見て面白かったで終わるような映画ではない。
なにかが、刺さってくる。なんなんだろう?
『ラルジャン』を撮っていたと…
完璧な球体は絶対に作れないと言われるが、仮に全ての舞台が整って作れてしまった場合何やら凄いことが起こるらしい。この映画の物語はそんなロマンのある話とは程遠い地味な話ではあるんだけど、存在としては限り…
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音楽も作為的な演技もほぼなく徹底した引き算の世界。しかし圧倒的ダイナミズムで描かれる拝金主義。
金が全ての社会に投げ込まれた偽札。偽札の負の連鎖で善良な人間が殺人鬼になっていく過程を、人間的視点を…
ブレッソンの映画は観客側から面白がろうとしないと面白くない感じがして苦手だったんだが、これはひたすら面白くてビックリした。目茶苦茶やっていて最高でしかない。
『HANA-BI』オープニングのデクパ…