し帆

南極料理人のし帆のレビュー・感想・評価

南極料理人(2009年製作の映画)
4.2
ごはんを食べるという幸福は、人間いや動物が感じる、最上のしあわせ行動なんだと思う

いろんな分野の人々( おじさん ) が、この機会がなければ絶対に会うことがなかったであろう人たちが、寮のような一つ屋根の下でともに暮らす、主人公の西村はそのしあわせのもととなる料理を担当している、
健康に気をつけた献立もあれば、好きなものや食べたいものを聞いてくれるときもある、
( 血眼で水の調達をしながらの海老フライの呪文は異様だけども )
中華料理屋さんっぽくとか、フレンチのコースっぽくとか、あの最果ての状況で実現させて全員でたのしめるところがすばらしいよね、
でも、やることが限られるからこそ、限られたものをみんなで楽しむ力に、あのおじさんたちは長けていたのかもな、
わたしだったら白夜や極夜はしんどくなっちゃいそうだし、お水自由に使えないのもしんどくて、主任みたいに引きこもりになるか盆さんみたいになにかを爆食しちゃいそうだもん、
生活習慣を維持する意味でも、3食しっかり食べて、おいしいものを食べてドーパミンが分泌されて、やるべき仕事をやる、疲れたらまたごはんを食べる、すばらしい循環、
ときに怒ったりぶつかったりしても、あの建物しかないから ( ずっと喧嘩したままなんてできない、帰れないし顔をあわせなきゃいけないから ) 必ず終着点はあってすぐ仲直りしたり、飲み交わして忘れたり、ちょっとおもしろくなっちゃうのも最高でした、

曜日感覚を忘れないように、日々違うビデオのラジオ体操映像を使う工夫もおもしろい、シュールなものこそ、ああいうときは笑えるのよ。
帰ってきて普通のおじさんに戻った西村だけど、夢でもなんでもない事実、いまはまだ変化がなくても、きっとドクターみたいに突飛なことをやり出すに違いない、、笑

子ども時代の小野花梨ちゃんがかわいくて困った、、久しぶりに観ると断片的にしか覚えていないものですね、ご飯がおいしい映画はこれからも定期的に見て、おすそ分けをもらおう、
し帆

し帆