ヒデ

ニキータのヒデのネタバレレビュー・内容・結末

ニキータ(1990年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「拾った命だ、死んでも文句あるまい。任務の司令は予告なしに入るぞ」

死刑宣告を受けた不良少女ニキータが、政府の秘密工作員に仕立て上げられ、選択の余地がないまま任務をこなしていくお話。

面白かった!ニキータの天才性と葛藤がしっかり描かれているのが良い。訓練のシーンで"素質"を見せつけるニキータの暴れん坊っぷりがよく、柔道の訓練で寝技かけてきた相手の耳を噛んで顔面蹴っ飛ばしたのは笑った。そんな粗暴な彼女が、指導員のアマンド姐さんに導かれてどんどんレディになっていくのも凄い。

ラストは「あれ?ここで終わり?」という感じで、司令のボブと恋人マルコが互いに独占欲を持ちながら、ニキータ自身は消えてしまっているというなんとも皮肉な終わり方。マルコに破られた手紙の中身は、ボブへの愛の告白だったのだろうか。答えはわからないけど、切ないシーンだったのでこれで良かったのかも。


以下、セリフメモ。


「(ニキータに)無期懲役の判決を下す。被告は最低30年の刑に服すものとする」

「君は土曜の17時に死亡。医師がその自殺を確認した。精神安定剤の打ちすぎだ」

「私は政府のために仕事をしている。君にもう一度だけチャンスを与えよう」
「何をするの?」
「訓練だ。読み書き、歩き方、話術、格闘技を教える。すべて身につけろ」
「なぜ?」
「国のためだ」
「断ったら?」
「墓場に送る」

「規則1、カラは一発目だけだ。妙な気は起こすな」

(ニキータが的に全弾命中させた後に)
「初めてかね?」
「紙を撃つのはね」

「気品の定義はわかる?」
「わからない」
「ならば微笑んで。わからないときは微笑むの。知的には見えないけど相手には好印象を与えるわ」

「微笑は見せかけの優しさ。甘い吐息は──魂を溶かすわ」

「素質?(柔道の)指導員に噛み付く以外にどんな才能があるんだ?あと2週間で進歩がなかったら追い出す」

(指導員の女性に対し)「あなたも私と同じ道を?」

「ルージュを引くのよ。女の本能のままに」

「忘れないで。限界のないものが2つあるわ。女の美しさとそれを乱用することよ」

(レストランで誕生日プレゼントを開けて)
「装填してある。6発入りだ。弾も用意した。後ろの席にオレンジ色の服の女と男が2人いる。男は某重要人物と用心棒だ。2発ブチ込んで殺せ」

「ボブ。窓は塞がってたわ。壁だったわ」
「その通りだ」

「怒りを抑えろ!君は秘密工作員だぞ!」

「寂しくなるな」
「お別れのキスよ」

「君のコードネームは─ジョゼフィーヌ。がんばれ」

「僕まで食べる気?」
「ねぇ、ヤらない?」
「料理が冷めるよ…」

「一緒に暮らして半年だ。なぜ誰も家に呼ばない?両親も友人も、誰一人」
「…あなただけで十分」

「ベニス行きのチケットを2枚。婚約祝いだ」

(旅先のホテルへの電話で)「ジョゼフィーヌ、浴室の戸棚を見ろ。二重になってる」

「マリー。質問するよ。君が過去に恐ろしい罪を犯していても構わない。打ち明けてくれ」

「会うと必ず指令を出すのね」
「私なりの愛し方だ」

「どこで笑顔を習った?」
「あなたに」

「掃除人のヴィクトルだ。浴室は?」

「俺は任務を中断しない主義だ。邪魔すると(塩酸で)顔面を溶かすぞ」

「看護師マリー・クレマンは存在しない。他にも知ってる。張り込み、尾行、ビデオカセット…」
「なぜ黙ってたの?」
「君だけを愛してるから」

「私のマルコ。私が出会ったたった一つの愛。私を救ってくれた人」

「彼女は罪を償った。普通に生きるべきだ。酷すぎる。あなたのために何人殺したんだ?」

「(ニキータの)あなた宛の手紙は僕が破いた。」

「(ニキータが逃亡して)お互いに寂しくなるな」
「…ああ」
ヒデ

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