凄く歪で、混沌で、そんな風景の中にこそ見出される、洗練された純粋な触れ合いに強く心を奪われる。
神聖さと底抜けの愚かさは触れることが出来ないという点で同じ。高さと深さは相関関係にあると、とても感じた。本当に素敵な場面があった。
愚かさを求める一方で、世間でも愚かであり続けることの難しさとそれを成し遂げたカレン。上手く言葉に出来ないけれど、決定的な痛さを心に感じる。
ラース・フォン・トリアー監督の作品をいくつか見て、人の愚かさについて妥協無く深いところまで潜った上で、肯定的なメッセージを与えてくれるのが本当に有難いと思う。素敵な映画に出会えた。