KANA

月曜日のユカのKANAのレビュー・感想・評価

月曜日のユカ(1964年製作の映画)
3.9

まるでヌーヴェルヴァーグ作品!

モダニスト中平康が撮った60sスタイルの援助交際物語。

港ヨコハマを舞台に

「男を喜ばせるのが人生の目的」
「パパも恋人もいるけど誰だってOK」
「カラダはいいけどキスはダメ、だってクリスチャンなんだもん」

…なぁんて、モラルもロジックも超えた天然系小悪魔をサラリと演じる加賀まりこがとにかく最高!

作りのちっちゃなフェイス&ボディにむっちり太もものベビードールぶりは、さすが「和製BB」と言われただけある。
特に魅力的だと思ったのはくちびる。
上はめくれ上がり、下はポッテリ、半開き。
男物のパジャマを羽織り、煙草を咥えた姿のコケティッシュなこと!
角度によって上目遣いやちょっとした仕草がゴダールの撮るアンナ・カリーナみたいにも見える。
とにかく何してても可愛い。

パパ(愛人)役の加藤武、なかなか素敵だと思ってしまった。
あと、こんなに若い中尾彬、初めて見た。好青年!
2人とも悲惨な結末だけど…。

加賀まりこのアンニュイ劇場の中に、ロゴアップ、昭和モダンなインテリアなんかで魅せるアートや早送りのスラップスティックなど遊び心も満載。

ドライな終わり方がまたオシャレ。
このラスト展開は『勝手にしやがれ』と、もろオーバーラップする。
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