KANA

スタンド・バイ・ミーのKANAのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.2

何度か観てる大好きな作品。
久々に味わいたくて。

昔より今のほうがずっと沁みた気がする。

子供時代の最終章、12歳。
もう決してあの頃には戻れない。
あの友情に浸ることはできない。

…作家になったゴーディ(リチャード・ドレイファス)が振り返りながら綴る、その視点が、大人になって随分経った自分のそれと重なってたまらなくエモーショナル。

ツリーハウス
背伸びして吸う煙草
どこまでも続く線路
夜の焚き火

…無防備でいられた少年時代の儚い煌めき。

ゴーディ(ウィル・ウィートン)とクリス(リヴァー・フェニックス)、それぞれが悩みを漏らすシーンはどちらも感情移入して涙が込み上げる。
大人たちは自分をちっとも承認してくれない。でも、わかってくれる友はいる!

白T&ジーンズでシンプルルックのリヴァー。
ウィル演じるゴーディの魂を包むような繊細な演技が本当に瑞々しくて…。

結構グロくてユーモアもあるブルーベリーパイのシーンは
スティーヴン・キングらしいのか、ロブ・ライナーらしいのか?w

劇中は淡々としたタッチで展開させ、ラストにベン・E・キングの『Stand By Me』で一気にノスタルジーと感傷に誘う計算にあざとさを感じなくもないけど、何度観ても見事にやられる。
ラストのRドレイファスのしみじみとした表情、素敵だなぁ。


p.s. キーファー・サザーランドは『グーニーズ』でいうトロイに当たる憎たらしい役どころだけど、若くてすごくカッコいい。
KANA

KANA