大人に振り回される子どもの人生。子どもにずっと寄り添おうとすることができない大人たちに重ねて、カブトムシを見つけた秀夫の笑顔から突き落とすラスト。人間味がある作品かと思いきや、そこそこ残酷に終わる。…
>>続きを読む【牧歌的なレールは地獄へと続く】
東京へ上京し、親戚の家へ居候することとなった少年の夏を描いた作品。前半は「ぼくのなつやすみ」たる牧歌的演出が目立つ。例えば、銭湯で都会っ子に馬鹿にされた少年が水をぶ…
神保町シアターにて。先日の「女が階段を上る時」が良かったので引き続き成瀬巳喜男。イメージでは大人の女性のお話が多い監督だけど、こちらは小学六年生男子が主人公。ちょっとびっくりするくらい良かった。
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父親が亡くなり、母親と共に田舎から東京の親戚の元に来た少年の出会いと別れ。
如何にも良妻賢母な雰囲気の乙羽信子演じる母親が住込みで働く旅館の客(加東大介)と不倫して、少年を親戚に預…
トリュフォーの「大人は判ってくれない」が日本公開された同年に、成瀬も子供を主人公にして映画を撮っていた。多摩川の土手で川泳ぎができて、春海ふ頭が何もない更地だった頃の東京。それでも田舎から出てきた子…
>>続きを読むやっぱり東京にカブトムシはいない
語尾にずらって付けて喋るのコマさんぶりに聞いた。慣れない都会の忙しなさ、いじめてくる男の子たち、年下の可愛い女の子、母親の駆け落ち、バイクでドライブ。
子供の視点で…
素晴らしい青春映画。
成瀬映画で男、しかも少年が主人公なのは実に新鮮であるが、相変わらずリアリズムをひしひしと感じる。
当時の風俗を丁寧に写し、絶妙な尺とシナリオの妙。
子供たちがいくら足掻こう…