もっと旅と冒険を描いた娯楽作かと思って油断していました。
びっくり。おぞましさにエログロナンセンスを散りばめた実験作でした。
マッドサイエンティストのゴッドウィンは、投身自殺の女性を蘇生しベラを生み出します。
若き脳を移植されたベラはまるで子供のよう。やがて興味は世界へと向かい、冒険に旅立つことを決めました。
そしてベラが何者であったか明らかとなっていきます。
身体は大人で脳は子供。羞恥心や執着心の欠落した選択。他者からの拒絶的な反応への素直すぎる対応。ベラはありのままで世界と対峙します。
そこには傍観者ではなく当事者になろうとする個の声がありました。
上映後、ほぼ満席の劇場に流れたのは静けさでした。
奇矯さが空虚さになっていたようにも感じます。ですが図抜けてエキセントリックな作品だったのは間違いないですね。
色々なレビューを読んでみたいと思います。