森野樽児

アラーニェの虫籠 リファイン版の森野樽児のレビュー・感想・評価

4.0
謎の連続怪死事件が起きている不穏な街を舞台に、不気味な巨大アパートに住む引っ込み思案な女子大生が、人体から這い出る心霊蟲や不死身の化け物や蟲使いの拝み屋や頭のヤバそうなベビーカー女やピザカッター殺人鬼と対峙したりしなかったりするホラー?幻想?怪奇?SF?アニメ作品。

見終わってすぐに「いやぁ、困ったなぁ……」と思わず言ってしまった。言語化しづらい感情になったので。

端的に言えば悪い夢のような作品。
上記したように作中には様々な要素が散りばめられているが、そのどれもが混ざり合うことなくバラバラに進んで、バラバラのまま終わる。
ツギハギだらけの場面の中、全く説明のない物語が段々と進んでいくので、本当に悪夢というか変な夢を見ているような作品。
他にも触れている人がいたが、確かに夢野久作というか「ドグラマグラ」に近しい部分はあるかもしれない。大日本帝国陸軍も出てくるし。

つまらなくはないが、面白い、とは言いにくい凄い感想に困る作品……!
ただ、正直言うと個人的には全然キライじゃない……!割と好き……!
あと単純に脳味噌蟲がかわいい……!

あとあとアニメ大国日本においてホラーアニメってまだまだ少ないので、こういう作品には頑張って欲しいのもあります。
これホラーじゃないかもしれないけど。

とりあえずスピンオフもあるらしいので近いうちに見たいです。

人に勧めづらい作品が好きな人にはオススメです。
映画を通して何かすっきりしたり達成感を味わいたい人にはオススメしにくいかもしれません。
森野樽児

森野樽児