千年女優

ゴースト/ニューヨークの幻の千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
NYに暮らす実直な銀行員で、成功を夢を見る陶芸家モリーと愛を育むサム・ウィート。彼女と将来について語る夜に暴漢に襲われて死亡してゴーストとして現世を彷徨う彼が、最愛の彼女を見守る中で不穏な動きに気付いて霊媒師オダ=メイ・ブラウンの助けを借りて同僚カールを巻き込んだ陰謀に対峙する様を描いたファンタジードラマです。

ブルース・ジョエル・ルービンが当初はキューブリックらの監督を想定して書き上げた脚本を意気投合したジェリー・ザッカーの監督で映画化した1990年公開作品で、幽霊というアイデアを活かした物語が受けて五億ドルの大ヒットを記録。アカデミー賞でも脚本賞らを受賞してデミ・ムーアやウーピー・ゴールドバーグの出世作となりました。

ベースとなるのはファンタジーラブコメながら、サスペンスやホラーといった多角的な展開を見せ、そのいずれもが「幽霊」ものの持つポテンシャルと呼応してバランスよくまとめています。散々こすられたろくろ回しを始め様々な要素が後世へと受け継がれましたが、数多あるフォロワーのどれにもひけをとらないジャンル映画の理想形です。
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