soopen

青春の記録のsoopenのネタバレレビュー・内容・結末

青春の記録(2020年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

パクボゴム入隊直前のドラマ、だからなのか、『ザ・パクボゴム』と言ってもいいようなドラマでした。

俳優として生きる道を模索する主人公、サヘジュン(パクボゴム)の家は、祖父の代からの借金返済に追われ貧しく、父親は子供には堅実な道を歩んで稼いで欲しい、と長男を優遇し、芸能界に生きる次男を非難。母と祖父の優しさと理解に恵まれてはいるものの、事務所所長の給料未払などの不当な扱いにより、所属事務所を飛び出す。親友のウォンヘヒョは、家が裕福なものの、母親の過干渉と、俳優としての歩みののろさに悩み、密かに親友へジュンの彼女である、メークアップアーティストのアンジョンハに好意を寄せる。前半はこのアンジョンハの不遇な生い立ちから、誰にも頼らず生きていく強い精神が生まれた訳、彼氏ができても、『一生を一緒に背負わないこと』をモットーにしなければ、長続きしないと思っている、達観型ヒロインもつぶさに描写されていて、韓国芸能界で生き残ることの大変さや、醜い面も見せつけられて、ロマンスに没入することが出来ませんでした。

後半に入ってからは、成功体験も重ねて、芸能界の罠、パパラッチの執拗な追いかけなど、本当に実際にボゴムが経験したことだらけなのではないか、と思うようなエピソードもあり、制作側の当て振りなのかと思ってしまいました。個人的な感想ですが…
それだからか、一層他の親友達、特にヘヒョの影が薄く、ピョンウソクを使っているのに勿体無い気がしたし、カメラマンのジヌも描き足りないのではないかと思いました。
この作品の見所は、芸能界の表裏の対比と、韓国社会の生き辛さから、家庭に溜まる愛情だけではない鬱屈や憤懣や無理解、そうした負の要素とどう向き合って生きていくのか、ということだったのかな、と思います。それとそれぞれの親子関係。ここは父と息子、母と娘、母と息子。この切っても切れない関係性の変化が、とても興味深いものでした。

アンジョンハ役のパクソダムは、笑顔が可愛いし、歯切れの良い喋り方が賢さを見せていて、最初の頃のボゴムとの会話のリズム感がとても良かったです。2人の男を惹きつけた魅力は、彼女の賢さなのかな?会話のセンス、切り返しの上手さが感じられました。

すごくチャーミングなソヒョンジンや、イソンギョンも出てきて、これまた眼福でした。勿論パクソジュンの友情出演も。マネージャーのミンジェの大興奮振りが可愛らしくて、楽しかったです。
soopen

soopen