超絶傑作ドラマ『トゥルー・ディテクティブ』シリーズ最新作なのでイッキ見した。シーズン1が大傑作なため、大いなる期待をもって鑑賞に臨んだ。
1~4話まではややもたつきつつ、ダラダラと進み、
「これは期待しすぎたか」とテンションは下がったけど、5話からはサスペンス度が上がり、謎解きも徐々に進み、期待値は上がってきた。
最終6話は神業的に秀逸な脚本と役者の演技力もあいまって怒涛の展開で話は進む。いくつものツイストを重ね、予想外のオチで着地する。
このオチは読めなかった~。
同シリーズのシーズン1はアメリカ南部の蒸し暑く閉鎖的な土地で残虐な殺人事件がテーマだった。
本作はアラスカという極寒のクローズドなへき地で起こった血なまぐさい大量殺人事件の謎を解明する物語だ。
どちらも南部と最北部でよそ者がおいそれと立ち入れない地域が舞台のソリッド・シチュエーション・サスペンスである。
そこに血の宿命、アイデンティティへの思いや格差社会問題をねじ込み、さらには科学と因習との対立を物語の軸に据えてきた。
ハリウッドリベラルの女王格ジョディー・フォスター主演、制作なため、政治臭がしつこくなければよいな、と危惧していたが、そこはうまくまとめた感じだ。
ただ、マイナス点はひとつ。
ジョディ―は外見的にもかなり老化が目立つのに、あのラブシーンはきつかった。ああいうのはやめたほうがいいのでは。
マット・デイモン風の若き警官から相棒役警官もふくめ、演技力はまずまずで違和感はなかった。ジョディの演出アドバイスでもあったのかな。
若干ホラーテイストも備え、『トゥルー・ディテクティブ』シリーズに恥じない傑作に仕上がった。