ジョナサン・ノーランが『ウエストワールド』の世界観に戻ってきたかのような作品だ。強者や知恵者はそれぞれの武器や謀略を用いて自分たちが覇権を握るために世界を支配しようと企む。
そのアポカリプス後の世界で生きる三者の視点で物語は進み、フィナーレに向かって運命が絡み合っていく。ハイテク技術を開発しながらもちょっと古き時代のコンピュータ技術のデザインでもあり、ちょうど良い按配の時代感覚がある。新しすぎず古すぎず。
ウエストワールドほどは、今のところ生命や人工知能などについて哲学的な深い問いかけをするものではなく、もっとわかりやすいエンタメに振ってきている。
たしかにウエストワールドはだんだん制作者ノーランの哲学問題に付き合っているような気がして飽きてきたが、本作はどうなるのか。
ゲームのことは知らなかったので今後どんな展開になるのか興味深い。
時間を飛び越える仕掛けもあり、謎も残されているため、いろいろ話は膨らみそうだが。