お腹すいた

涙の女王のお腹すいたのネタバレレビュー・内容・結末

涙の女王(2024年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

キムスヒョン大好きだし、すごく期待して待ち望んでいたんだけど、いざ見てみたら家庭内別居中の妻が脳腫瘍で余命3ヶ月で、これで心置きなく死別できるやったー!抑えようとしても妻と円満死別できる喜びで口元がゆるんじゃう!ていうスヒョンがいて、ええってびっくりとドン引きして、視聴に熱中できなくなった。

自分は子供を悪性腫瘍でなくしていて、自分しか看病できる人がいないので、苦しんで弱っていくのを間近でずっと見て看取るしかなかったので、そういうのを体験してるから、腫瘍で苦しみゆく人を喜ぶという姿にすごく拒否感がある…とはいえ、これはあくまでドラマなのもわかってるので、ドン引きしつつもキムスヒョンだし、スタジオドラゴンだし、ともう少し見てみます。


3/29(金)追記してスコアをなしから5にしました。
6話まで見て、ヒョヌが形だけ良い夫を演じようとしてたのがいつしかそれが本当になってきて、心からヘインをまた慈しみ、愛してる姿があって胸を打たれました。
『マスクガール』の原作漫画で原作者たちが母性とは罪責感の積み重ね、みたいな事を書いてらして(意訳)それは言い換えると、お腹を痛めて産んだ子供でも時に憎くて仕方ない時があって、でもそれを乗り越えると「どうしてあんな風に思っちゃったんだろう、これからはもっと子供に向き合って絶対あんな風な感情は持たないようにしなくては!」と考え深く反省し、そうやって強固な母性愛が築かれていくのは自分も自覚があるので、そういう心の変化と同じように、ヒョヌもヘインに酷い感情を持った事を後ろめたく思い、後悔して、それらの感情を全部妻への愛に転嫁したのが6話までで描かれてたと思う、そんな繊細な心の機微を、表情や顔色で、全身で表現してのけるキム・スヒョンすごい。キム・ジウォンは逆にどんどん心の内が描かれて、それが演技に現れて、2人の解像度がエピソードが進むにつれ上がっていくのが本当にすごい。
途中で切らずに視聴してよかったです。
これからは、きっとヒョヌは何があっても誠心誠意、ヘインに向き合って愛を誠をぶつけ続けていくと思う、そうでないとヘインが悲し過ぎる。

それにしても、クイーンズグループって作中、一応韓国一の財閥なはず?それが、ウンソンたちセコい詐欺師集団にがっつりつけ込まれてるだけじゃなく他の幹部クラスの社員も横領しまくってて、財閥のくせに詰めが甘くない!?ってびっくり笑
他の韓国ドラマでは、財閥や会社経営はもっと細かく丁寧にリアルに書かれてるのもあるのに涙の女王はそこはちょっと、軽いなぁ、て少し惜しい気持ち。まぁでもこのドラマが語りたいのは財閥経営についてじゃないので、まあいいのか。

このドラマで、ボムジャ叔母さんが私の癒しです。頭のてっぺんから足の先まで、まっすぐで情熱的で、ホッカイロみたいにあったかくて好き〜。だけど、ヘインとヒョヌの味方がボムジャ叔母だけでは弱すぎる。ヒョヌの家族も2人の心強い味方だけど、ヨンドゥリを離れてまで付かず離れず2人を守ってはくれないだろう(実家もごたこたしてるし)。どうかヘインの病気が治ってほしい。ドラマの中だけでも、奇跡が起きてほしいと願ってやまない。