Oto

VIVANTのOtoのレビュー・感想・評価

VIVANT(2023年製作のドラマ)
4.0
テレビドラマの本気。予算のかけ方が違う。2本分の枠と尺をとって、最初の数回に予算を集中投下したという戦略かな。

ネトフリをはじめとする配信サービスの方が良いドラマを作る時代が来るなんて10年前は誰も思ってなくて、だからテレビはこれだけ差をつけられてるのが現状だけど、なんとか同じ土俵にしがみつこうという気概を感じて気持ちいい。

まずキャストがヤバい。日曜劇場の枠で結果を残してきた、堺雅人と阿部寛。磐石の二階堂ふみ。回想ですら林遣都と高梨臨。サプライズに二宮和也と役所広司。
それを食う勢いの現地キャスト。ドラム最高だし、チンギスも賢いヴィランで素晴らしい。
主役3人の芝居が大きめで、一人二役もあって、顔芸にも近いドラマ的演出。

ロケ地もやばい。3話以降は普通に半沢直樹化しそうだけど、モンゴルで数ヶ月撮るというのも気合い入ってる。
カーチェイスに破壊アクションに砂漠ロケに、ハリウッド映画級のスケールに驚かされる。

脚本も良い。解決策が知的。羊の群れへの現地の習慣を生かしたり、糞を塗りたくったり、タイトルの意味を発音の違いから推測したり、敵の裏をかく騙し合い。

砂漠のラフマニノフ気持ちいい。
若干間延び感が気になるところはあるけど、総じて期待作。
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