Oto

やっぱそれ、よくないと思う。のOtoのレビュー・感想・評価

3.2
令和のマイルド版『愛の病』。CM界の大御所・澤本さんの脚本。

深夜枠に相応しいゆるさがありつつ、構造的な仕掛けによるツイストもある。
けどセットアップの時点でオチの想像がついてしまうのが残念。あらゆるオタク×美女のドラマが、共通の悩みによる相互理解に落ち着いてる気がする。

ストップモーションアニメやドッキリ系YouTubeなど旬の表現を取り入れてるけど、
オタクやアナウンサーなど20年くらい前のステレオタイプな描写だと感じてしまって笑えなかった。
『神は見返りを求める』のリアリティを思い出すに、変に誇張したりしないで、もう少し攻めた台詞回しとかが見たかった。


以下、ネタバレ。

二重ドッキリだったと言えど、急に「ありがとう」とは言えないだろうと思ってしまった。
好意に気づいた上で利用されたことには変わりないし、どういうモチベでその動画を公開する気なんだろうか。

そもそも絶対にYouTuberとして成功しないといけない理由とか、3人の関係性のようなバックグラウンドも全然わからない。
1時間モノの難しさなんだろうけど、ヤンシナ大賞とかはそのロジックと展開を両立してるしなぁ。

小ネタは好き。ラバーガール笑ったし、おにぎりや生き物シャツも可愛いし、バスの停車サインも良いと思ったけど、やっぱりCMギャグっぽいというか、物語全体の中で機能しているかと言われると微妙。
アナウンサーの繋ぎに関しては面白さもわからなかった(せめて古畑みたいに照明落としたりセリフを状況とかけたり工夫できたのでは…?)。『花束』パロディもダウ90000とか色んな人がやってる中で今こする必要あるのかな…。

『ジャッジ!』でも同じようなことを思ったし、東京ガスのCMとかは大好きなので、やっぱり短編と長編は別物なのかなぁ。
とはいえ広告の延長でこういうコンテンツを作っているのは勇気もらえる。
Oto

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